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「自分で考える」子どもの自律を育む子育て術

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子育のこと

課題解決能力が求められる昨今、教育の指針も知る=暗記するから、応用力を重視する方向へとシフトしつつあります。
そこで今回は、「子どもの自律」に焦点を当て、

・今、自律性が求められる理由
・その何気ない行動が子どもの自律を阻んでる!? 親がやりがちなNG行動
・我が子の自律性の育み方

の3つの観点で紹介します。

今、自律性が求められる理由

自律とは、自分を律すること。
つまり人からの指示ではなく、自分自身で考え、決めて、そのとおりに動けるということです。
その逆は、他律です。自分の意思ではなく、他人の指示にただ従う状態をさします。
自律性が育まれていないと、自分で考える、決めることをしないので、例えば、食事ひとつとっても、「ママ考えて」「ママ選んで」「ママどれがいいの?」と、誰かに決めてもらう、やってもらうのが当たり前になりかねません。
結果、「自分は何一つ決められない、できない」と、自己評価も他者からの評価も低い人になってしまう可能性も。
自律性が低いと、自分の気持ちの変化にも鈍感なので、相手の気持ちを慮ることが苦手となり、コミュニケーションがうまく取れないといった悪影響も懸念されています。

子どもの自律を阻む、 親がやりがちなNG行動

実は、親の何気ない言動が子どもの自律を阻む結果につながっていることも。
ここでは、気をつけたい言動のいくつかをご紹介します。
1.他の子ども比べる
他の子はできるのにうちの子はできないと心配になるのは親心です。が、「~ちゃんはできるのに、どうしてできないの?」と、言ってしまうのは避けたいところ。自律を阻むだけでなく、自己評価をいたずらに下げかねません。
2.100%を求める
教育熱心な親御さんほど、子育てに完璧を求めてしまう傾向が。「手抜きせず、ちゃんと子育てしなきゃ!」と、親御さん自身が頑張り過ぎると、子どもが「できないこと」が気になり、イライラを募らせかねません。しまいには、親心から子どもにじっくり考えさせるよりも自分でやってしまった方が早いと、親がやってしまった、なんてことも。
子どもにとっては、うまくできない、失敗する体験は、どうやったらうまくできるのかを考える大切なきっかけです。過度にできることを期待せず、親御さんが考える「こうあるべき」の3割程度できていたらOKくらいに構えておくのがいい塩梅のようです。
3.しつけとおどしを混同してしまう
できないことをしつけするつもりでつい言ってしまうのが、「これができないと、おもちゃ買ってあげないよ」といった条件付け。何気ない一言ですが、よくよく考えると、立派な「おどし文句」。
一時的には効果的なこの方法も長期的に見ると、周囲の顔色を伺って行動する癖が強化され、何が良くて何が悪いのか、自分で考える機会を逸する結果になることも。自発的に行動する体験を重ねるためにも、気をつけたい言動です。
4.ご褒美でつる
逆にご褒美でつるのも考えよう。前述のおどし文句同様、ご褒美が習慣化されると、ご褒美がないと行動しない=自発的に行動しない、ご褒美がないと、意欲が続かない=最後まで粘り強くやりきれない、という状態に繋がりかかねません。
5.すべて育児書通りにしようとする
親心なのでしょうが、「〇〇が子育てにいい」と、いわれることを「しなければ!」と頑張り過ぎてしまう親御さんは少なくありません。子育てで大切なのは、本に書いてあった通りにすることではなく、親子のふれあいを通して愛情を実感すること。ママが見守ってくれている、味方になってくれることを実感すれば、子どもは自然とチャレンジするようになるものです。
6.甘やかす
口うるさく、叱ってばかりも問題ですが、叱るのはよくないからといって、子どもが悪いこと、間違ったことをしているのに怒らない、というのも考えもの。子どもの不安を煽ってしまったり、考える機会を奪ったりする結果につながる可能性も。

我が子の自律性をどうやって育むのか?

子どもの自律を育むには、以下のことを気を付けてみましょう。
1.信頼関係を築く
子どものチャレンジ精神を育む鍵は、何があっても自分の味方になってくれる存在、安心できる居場所があること。親はいつでも子どもの味方である、安心できる存在である、困ったときは助けてくれるということを言葉だけでなく行動で伝えることが大切です。
2.自分で考えさせる
今日はどの服を着るのか選択させたり、何が食べたい、どっちが大事など、意識的に子どもに考えるきっかけを与えるのは大切です。その際、なかなか答えが出なくても、気長に付き合ってあげられる余裕も大切です。
3.いろいろな経験をさせる
お小遣いを渡して、自分で買い物をさせる機会を作る、お手伝いをさせる、いろいろな人と触れさせるなど、たくさんの体験、経験の機会を作るのも自発性を育む効果があります。
4.見守る
大切なのは、ちゃんとできることではなく、時間がかかっても自分でしっかり考える、やることをサポートする、つまり、見守ること。手出ししたくなっても、ぐっと我慢して見届けてあげることも大切な子育てです。
5.子どもの話をしっかり聞く
子どもが今どんな気持ちなのか、どうしたいのか、話を最後まで聞いてあげることも大切です。これらのことを心がけると、子どもは安心して自分らしさを発揮することができ、創造力、行動力が育っていきます。

子育てにおいて、我が子の自律を育むことはとても大事なこと。自律が育まれるか否かには、親の言動が大きく影響するため、意識したいものです。
とはいえ、難しく考え過ぎる必要も、特別なことをする必要もありません。
大切なのは、一般的な正解に当てはめるのではなく、「考える」を楽しむこと。子どもならではの自由な発想、やり方に、大人も「はっ」と、気づかされるかもしれませんよ。

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