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秋冬おいしい!スタメン旬食材5選・下ごしらえの基本をプロが伝授!~野菜編*しゅふお助け時短レシピ

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レシピ

11月に入り、本格的に寒くなってきましたね!
寒くなると食べたくなるのが「鍋」「豚汁」「煮物」などあったかメニュー♪
根菜・きのこなどほっこりおいしいお野菜が盛りだくさん!

そこで、今回は「秋冬おいしい!スタメン旬食材5選・下ごしらえの基本をプロが伝授!」と題して、
「野菜編」と「フルーツ編」2回に分けて下ごしらえをご紹介♪

秋冬料理に欠かせない食材「 きのこ・里芋・さつまいも・ナス・れんこん 」の下ごしらのコツを、
家庭料理教室主宰・露崎奈津子さんに教えていただきました。

下ごしらえ次第では、お料理の味の格段に変わりプロ級に!
ベテランしゅふも新米しゅふも、もう一度この記事で「プロのキホン技」をおさらいしてみてくださいね★


目次
1.きのこ
2.里芋
3.さつまいも
4.ナス
5.れんこん


きのこ

右上から時計回りで、舞茸、エリンギ、しいたけ(そのままと薄切り)、マッシュルーム、しいたけみじんぎり(カップ入り)、えのき


【洗い方】
キノコは一般的に洗い不要
洗うのも間違いではないのですが「水っぽくなる」「香りが飛ぶ」ため、ほこりを被らないよう、
使う直前に取り出すこと汚れが気になる場合は濡らしたキッチンペーパーでサッと拭くのがポイント!

*しめじ……石突き(おがくずがついたギリギリの部分)を落とし、手でほぐして小房に分けて使います。

*えのき……石突きをおがくずギリギリで切って、切り口が白くなっていればOK。
包丁で食べやすい長さに切ると、上側は自然にばらけますが、下側のくっついた部分は細くなるよう手でほぐしてあげます。

*まいたけ……石突きは既に出荷時に取り除かれているため、パックに入っている部分はそのまま割いて全部食べられます(白くてかたい部分は気になればカットして捨ててもOK)。

*エリンギ…石突きは取り除かれているので丸ごと食べられる状態。黄色っぽくなっている部分は乾燥して硬くなっているので、気になれば切り取ってください。

<切った場合>5cm以上あるものは長さを半分に切って、更に縦半分に切り、切り口を下にして端から薄切りします
→加熱してもコリコリした食感が残ります。

<割いた場合>細く手で割く
→断面積が増えるので味染みが良くなったり、加熱すると柔らかく噛みやすくなります。

*マッシュルーム……軽く濡れたキッチンペーパーで汚れをふき取った後、鮮度が落ちて切り口が変色したり硬くなっているものは切り落とし、グラつかない角度で好みの大きさに切ります(最後が倒れやすいので注意。途中で手を止めずに一気に切るのがコツ)。

*椎茸……軸部分は、鍵を開けるように時計回りにねじるとポロッと取れます(鮮度が落ちてくるときれいに取れなくなってくるので、その場合は包丁で切り落とす)。軸も石突きを落とし、細かく割いたり切れば食べられます。

<薄切り>1回でスパッと切るようにすると断面が滑らかになり、口当たりがよくなります。

<みじん切り>薄切りしてから更に端から千切りし、自分の手を90度動かして押さえすぎないように細かくしていきます。

<飾り切り>3本の切り込みを入れ、左右から斜めにカットして削って模様をつけます。

【きのこについて動画はこちら】↓

 

里芋

右上から時計回りに半月切り、いちょう切り、六方むき、4等分・3等分(ガラス容器)


【選び方】
出来るだけ楕円型で、太さが極端に変わらないものを選ぶと皮がむきやすいです。

【洗い方】
1.泥付きの里芋を入れたボウルに水を張りながら、芋同士をこすり合わせます
2.これを2,3回繰り返します。
3.仕上げとして1つ1つを軽くこすります
4.ベランダなどに新聞紙やチラシを広げ、芋を並べて乾かします

【皮のむき方】
横向きに持って、両端は持ち手として残しておきます。

スタート地点に親指を置き、包丁を当てたら親指を横にスライドさせて皮をむき、親指でおさえて皮を外します。側面が切れたら、両端を切り落とし、表面に残っているぬめりや羽毛のかすを塩水で軽く洗い落としてから切ります。

皮をむいたときに、茶色い塊や黄色・ピンクの筋など変色した部分があれば、そこだけ取り除けば食べられます。
※動画では、良くない皮むきの例も紹介しています。

<六方むき>*おせちの煮しめなどで活躍!
まず切った面の、真裏の面をむき、間をそれぞれ2回に分けてむいていきます。

【下茹で方法】
横向きそのまま鍋に加えて煮込んでも大丈夫なのですが、独特のぬめりが出て、調味料が絡みにくく、口当たりにも好みが出ることも。一度下茹でしてから使うのをオススメ。

沸騰したお湯に加えて5~6分、少し竹串が刺さるくらいが目安。再沸騰するとものすごく泡が出て吹きこぼれやすくなるので、火加減には注意しながら煮てください。火を止めたら水気を切り、このまま水にはさらさずに使っていきます。

【保存方法】
数日であれば泥付きのまま冷暗所保存でいいですが、長く置いておくとカビやすくなるので、早めに洗って乾燥させておくのがオススメです。

【さといもに関する動画はこちら】↓

 

 

さつまいも

右下から時計回りで、いちょう切り・半月切り、輪切り、細切り(スティック)、斜め切り


【選び方】
収穫から2か月位寝かせることで甘味が増してくるので、11月以降が一番おいしい時期。
ぷっくりと膨らんで皮の色が綺麗なものを選ぶことと、表面についた黒いベタベタ=甘い蜜は糖度が高い証拠なので、是非ついているものを探してみてください。

【皮のむき方】
うっすら見える、アクが出る内側のラインの更に内側をむくようにします。皮付きのコツは、親指「だけ」を使うこと。
※変色を気にしなかったり、できるだけ可食部を増やしたい時はピーラーを使ってもOKです。

【基本の切り方】
まず、特に両端はアクが強いので3~5cmほど切り落とします。切り口が緑っぽく黒ずんでいたら綺麗な色になるまで切り捨ててください。

さつま芋はとにかく硬い食材なので、少し包丁に角度をつけて突き刺し、刃先が浮かないように気を付けながら、包丁の根元をグッと下ろして切ります。切るとすぐに内側のラインから白いアクがプツプツと出てくるので、急いで水にさらします。

<細切り(スティック)>*きんぴらなどの炒め物
両端を切ったら、まずは4~5cmの長さに分け、包丁の先端に近いところを使いながら、薄切り⇒細切りにしていきます。

<斜め切り>*天ぷらなど
「両端が小さくなりすぎないように包丁の角度を大きめにつけること」「太い部分は包丁が曲がったり刃先が浮かないよう反対の手で支えること」「切る幅がずれてないか見ながらゆっくり包丁をおろすこと」この3点に気を付けて、角度やサイズが変わっていかないよう注意しながら切ります。

<半月切り・いちょう切り>*味噌汁、煮物など
まず輪切りにしてから切ります。何枚か重ねてもOK。ずれないように下にぐっと力を入れながら切ります。


【丸ごと食べるときの加熱の仕方】
*蒸し器≪オススメ品種≫シルクスイートなどのしっとり滑らか系*
低温でゆっくり加熱するほど甘みが増すので、水から加熱し、沸騰してから30~40分ほど、竹串がスッと通るまで蒸します。

*トースター≪オススメ品種≫安納芋、紅はるかなどのねっとり甘い系*
良く洗った芋をそのまま加えて、途中裏返しながら15~20分ほど、皮が膨らむ位まで焼きます(アルミホイル不要)。

*電子レンジ≪オススメ品種≫紅あずま、金時などのホクホク系*
そのまま加熱するとパサパサに固くなってしまうので、洗った後濡らしたキッチンペーパーを巻き、更にラップでくるんでから出来るだけ低いワット数(200wで25分位が目安)で時間をかけて加熱するほど美味しくなります。太いところも、ラップの上から竹串が刺さればOK。

 【さつま芋に関する動画はこちら】↓

 

なす

右上から時計回りで、薄切り、角切り、輪切り(縞模様)、乱切り、細切り、中央は扇(末広)切り


【保存方法】
ラップで1本ずつぴっちりと包んで野菜室へ。表面にしわが寄っていたり、切るとタネが茶色く見えるナスは鮮度低下のサインなので早めに使いましょう。

【ヘタの取り方】
ガクの内側に包丁を入れてめくり、鉛筆削りのようにヘタをむいていくと真っすぐ切り落とすよりも可食部が増えます。

【アク抜き】
このまま置いておくと切り口が茶色く変色しやすいので、すぐに加熱するか、少量の塩を溶いた塩水に10分ほど漬けてから使います。

 【切り方】
<細切り>*麻婆茄子などの炒め物
ナスのように細長い食材は、一度包丁を入れてからググッと手前に引いて切り、縦半分にします。

更に茄子は曲がっていたり厚みが均等でないので、突き刺した包丁をカーブに沿わせて均等に細く切っていきます(包丁=鉛筆のイメージ)。あとは食べやすい4~5cmの長さに切ればOK。

<薄切り>*ソテー、グラタン、パスタなど
自分の方に「引き切り」をして、厚みを確認しながら切っていきます。(厚みや角度が変わっていきやすいので注意)

<輪切り>*揚げ物、マリネ など
そのまま長さを切っていってもいいのですが、ピーラーで縞模様に皮をむくと火の通りや味染みがよくなり、見た目のアクセントにもなります。皮は切れやすいので、ピーラーでぐぐっと押し付けるように力をかけながらやります。その後輪切りにする場合は「押し切り」です。

<乱切り>*煮浸し、オーブン焼き など
包丁を斜め45度に固定して切り、ナスを90度手前に回して同様に切っていく。

ただし、このやり方だと太い茄子は一口大より大きくなってしまうので、一度縦半分に切ってから、食材を固定し包丁を交互に斜めに動かして切るパターンもOK。

<角切り>*ラタトゥイユ、スープなど
下が極端に膨らんでいたり、太さがいびつなものは、太さが変わっているところで切り、同じような大きさになるよう切っていきます。下の丸みのある部分は先に切り分け、まっすぐの部分を見ながら切っていくといいです。太さに差が出ないよう、面倒でもまとめて切りすぎないようにする方が揃います。

<扇切り・末広切り>*天ぷらなど
ヘタを切り落とさないよう気を付けながら、しっかりと包丁をまな板に押し付けつつ引き切りで切り込みを入れていきます。太さが変わっても間隔が変わらないよう、カーブに沿わせて切り込みを入れること。ある程度間隔が細くないとキレイに広がらないので、練習あるのみです!

<飾り切り>*焼きナス、田楽など
切り方が揃っていることが美味しく見えるコツ。常に食材を抑えている手と包丁が追っかけっこでくっついているように切っていきます(切り込みは一方方向でも、クロスするのでもOK)。
切り込みの深さは5mm位がベスト(中身側の方が間隔は大きめ)

【なすに関する動画はこちら】↓ 

 

れんこん

右下から時計回りで、輪切り、いちょう切り、半月切、乱切り


【保存方法】
未開封であれば購入時のパックや袋のまま、野菜室で1週間は持ちますが、オススメは「水に漬けておく方法」。変色しやすいため、水に漬けておくことで数週間日持ちするようになります。

ポイントは1~2日に1回は水を入れ替えること。れんこんの穴の中の水もしっかりと抜いてください。れんこんは、切った時に糸を引くような強いぬめりがあれば傷んでいる証拠なので、その場合は捨ててくださいね。

【皮のむき方】
れんこんは皮ごと食べられる野菜ですが、アクが強く変色しやすい(青や黒っぽくなる)ので、見た目が気になる場合は皮をむきます。皮が薄いこと、また丸みがあって包丁だと剥きにくいので、ピーラーがオススメです(剥いた皮は、味噌汁の具や炒め物に使えます)。

【切り方】
<輪切り>
*薄切り*きんぴらなどの炒め物
ノコギリのようにギコギコと包丁を前後に押し引きして真下に力をかけないよう少しずつ切っていくと上手くいきやすいです。

切ったれんこんは包丁にくっつきやすいので、左指で押すように剥がしてあげてください。

*厚切り(5mm以上目安)*煮物など
少し包丁の角度を高くして押し引きし、刃先がまな板に当たったら根元に力を入れて真下に下ろします。(刃が浮かないように、かつ包丁が曲がらないように気を付けること)

※直径が小さめのれんこんを選ぶと、普段の「押し切り」で切れるのでやりやすいです。

<半月切り、いちょう切り>*炒め物、味噌汁の具など
先に両端を落として切り口を平たくしてから、切り口を上にして安定する向きで半分(または十字)に切ります。その後は「押し切り」でOK.。

<乱切り>*煮物や照り焼きなど
全体を4㎝太さ位の縦長にカットし、包丁と蓮根をジグザグに動かして、それぞれが同じくらいの体積・形になるよう「三角形」を意識して切っていきます。

【れんこんに関する動画はこちら】↓

 

まとめ

今回は、今の季節だからこそ美味しい、お野菜の切り方や保存方法などをまとめました。
意外と知らなかったり、勘違いしていた下処理の方法もあったのではないでしょうか?
保存方法などもそれぞれにポイントがあるので、是非早速試してみてくださいね。

 

今回お料理を教えてくれたのは…

露崎奈津子(つゆざき なつこ)/家庭料理教室主宰

東京都小平市にて単発・子連れOKの家庭料理教室を開講中。2歳~小中学生までの親子・子ども向けのレッスンや、オーダーメイドで学べる個人レッスン、お魚をさばくレッスン、基本料理のグループレッスン等を行っている。2・4・7歳の3児の母。

家庭料理教室「なつやすみ」
【YouTubeチャンネル】家庭料理教室なつやすみの そのまんまキッチン『ナツキチ』
”献立”つくります!レシピ立案サービス

 

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