恐れないで! 乳がん検診へ行こう

生活

女優・樹木希林さん、漫画家のさくらももこさん、キャスターの浜尾朱美さんなどの悲しいニュースで、にわかに注目が集まる乳がん。

一方、9月に国立がんセンターから発表されたデータによると、乳がんの予後は、前立腺がんに続き3年、5年生存率が9割を超え、早期発見・早期治療の効果が実証されつつあります。

そこで今回は、早期発見・早期治療の要とも言える「乳がん検診」をテーマに

・乳がんってどんな病気?

・乳がん検診はどのようなことをするの?

・乳がん検診で異常所見があっても慌てない

について、『はじめての乳がん』の著者・土屋美樹さんに伺います。

 

乳がんってどんな病気?

一口に乳がんといっても、多種多様と話すのは、ご自身も乳がん罹患経験者である土屋美樹さん。

 

乳がんは、授乳時、乳汁を分泌する小葉や、乳汁を乳頭へ流す管=乳管をを要す器官である乳腺にできる悪性腫瘍を指します。

 

悪性腫瘍が、乳管や小葉内に留まっている場合を「非浸潤がん」といい、

乳管や小葉の基底膜を破り、外に出てる場合を「浸潤がん」と呼びます。

「非浸潤がん」は、一般的に超早期・早期とされ、最も予後(=治療後の経過が良好であること)が良い傾向があります。

 

悪性腫瘍についても、大きく

・ホルモン感受性がある(女性ホルモンをきっかけに増殖するがん)

・HER2タンパク質の有(がんの増殖スピードが早いがん)

・いずれの特徴も持たない

の3つ視点でタイプ分けをし、それぞれの特徴に沿って治療方針が検討されています。

 

ちなみに、乳がんの約8割がホルモン感受性のある乳がんで、手術療法や放射線療法のほか、女性ホルモンをコントロールする化学療法=ホルモン療法が適用されることが多いようです。

 

乳がん検診はどのようなことをするの?

「乳がん検診というと、マンモグラフィーをイメージする人も多いのではないでしょうか?」と、土屋さん。

 

確かに、市区町村による一般的な検診の場合、40歳以降を対象にマンモグラフィーの撮影を推奨しているのが普通。

 

「ただ、乳がんの可能性を総合的に判断するには、マンモグラフィーと超音波(エコー)の検査結果を併用して診断するのが一般的」と土屋さん。

 

特に40歳未満の若い女性の場合、乳腺の密度が高いため、マンモグラフィーだと乳房が真っ白に写ってしまい、診断が難しいという側面もあるそう。

 

「実は、マンモグラフィーの撮影・画像診断は特殊な面もあり、検診マンモグラフィ読影医師または撮影診療放射線技師・医師を認定する専門の資格もあるくらいです」(土屋さん)

 

検診によっては、施設を指定されてしまうケースも珍しくありませんが、ある程度選択が可能なら、ブレスト=乳腺外科専門医がいる病院や検診マンモグラフィー認定資格保有者のいる施設で受けるのが、見落としを防ぐ確率を高めるという点でおすすめだそう。

 

市区町村や会社の検診の対象になっていないけれど、チェックしたい人は、乳房の異常(胸がはる、違和感を感じるといった理由)でブレスト=乳腺外科に診察してもらいにいくのも手だそうです。

 

乳がん検診で異常所見が見つかっても慌てないで

では、検診後、異常所見が見つかったらどうすればいいのでしょうか?

 

一般的な乳がん検診の場合、異常所見のレベルによって再検査か経過観察に分かれます。

 

「一般的な検診施設の場合、気になる所見があった場合、念のための意味も含めてブレスト=乳腺外科等での再検査を勧めることが多いようです」と、土屋さん。

再検査と言われると、当人としてはかなり不安を覚えるものですが、実際に乳腺外科で受診したところ、良性または、経過観察と判断されている確率は高いのだそう。

 

「不安に駆られて再検査を先延ばしにすることは避けて欲しいですね」と土屋さん。

 

ちなみに、ブレスト=乳腺外科等で精密検査を勧められた場合は、悪性の可能性が高いことが多い傾向があるそう。

乳腺外科(ブレスト)のお医者様は、症例をたくさん見ているため、マンモクラフィーの画像やエコー画像である程度、判断がつくようです。

 

「いずれにせよ、検診で見つかる悪性腫瘍の多くは、超早期、または早期であることが多い」と土屋さん。

前述の通り、超早期・早期の乳がんの場合、治療の選択肢も多ければ、かなりの確率で寛解状態を得ているので、担当のお医者様と相談の上、冷静に納得できる治療方針を立てて欲しいと話しています。

 

土屋美樹

株式会社はぴきゃり 取締役/i-colorエグゼクティブトレーナー

働く女性のキャリアの学校『はぴきゃりアカデミー』の運営の傍、自身の乳がん経験から、乳がん治療とハッピーキャリアの情報発信基地『ぽんちゃんねる』を主催。情報発信の他、「病気治療とキャリアの両立」をテーマにセミナーや講演活動を行っている。

著書に『はじめての乳がん』(亜紀書房)がある。

 

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