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保護者は押さえるべし!2020年「新学習指導要領」

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子育のこと

約10年ごとに改定される『学習指導要領』。

2020年から順次実施される、全面施行予定の『新学習指導要領』が話題になっています。

今回は、どんな点が変更になるのでしょうか?

「小学校の新学習指導要領」に焦点を当て、そもそも学習指導要領って何?今回の改定で何が変わるのか?家ではどうすればいい?の観点でご紹介します。

そもそも『学習指導要領』って何?

『学習指導要領』とは、全国どこの地域で教育を受けても一定水準の教育が受けられるよう、学校教育法施行規則に基づき定められた、学校教育プログラムの基準書のこと。

ほぼ10年に一度、見直し&改定がされます。

前回、2011年に行われた改定では、授業時間増が話題になりましたね。

知識・道徳・体力のバランスをとり、ゆとりでも詰込みでもない、「脱ゆとり教育の改定」とも呼ばれました。

2015年には一部改定が行われ、教科外であった「道徳」が教科に変わったこと、数字で表されていた評価が文章表記による評価に変更されています。

このように、時代にあった教育基準が定められるようになっているのです。

2020年から、小学校の場合は新要領に沿った教育を全面実施、それまでは学校側の移行への準備期間として、前倒しの実施が認められています。

ちなみに、中学校は2021年から全面実施、高校は2022年から全面実施になり、大学入試は2020年からセンター試験が無くなり「大学入試共通テスト」になります。

子どものこれからの教育機関すべてに関わってくる内容ですね。

では、新要領が全面実施になると、どう変わるのでしょうか?

「学び型」の学習に変わる

これまでの学習要領では、教師が「何を教えるか(=知識詰め込み型)」を中心に組み立てられていました。

これに対し、新しい指導要領では「何を、どのように学び、何ができるようになるか」の観点を強化し、一人一人の子どもが習得し、考え、応用していけるようにするという【学び型】になるという点です。

学校で学んだことが、子どもたちの「生きる力」となって、明日に、その先の人生につながるように。

“これからの社会が、どんなに変化して予測困難な時代になっても、自ら課題をみつけ、自ら学び、自ら考え、判断して行動し、それぞれに思い描く幸せを実現してほしい。そして、明るい未来を、共に創っていきたい。”

そうした願いが込められていると、文部科学省HPには記載されています。

何を学ぶのか、だけでなく、どのように学ぶのか、も重視して授業が変わっていきます。

具体的には、
・英語が教科として入ってくる
・プログラミング重視
・アクティブラーニング型の授業になる
などが挙げられています。

今回の改定で何が変わるのでしょう?

上述のように、新学習指導要領で注目されているポイントは以下の通りです。


1:英語教育

英語教育に関しては、小学5年生になると「教科」となり、文法を含めた総合的な勉強がスタートする予定です。それに伴い、成績がつくようになります。

新学習指導要領では、授業はすべて英語で行うことが望ましいとなっていますが、対応できる人材を用意できるかどうかなど、学校によってばらつきが予想されています。

ちなみに、小学3年生から導入される「英語活動」は年間35時間程度で、5年生になって始まる総合的な英語教育に向けて、英語に親しむことを目的としています。


2:プログラミング教育

プログラミングについては、教科ではなく、「プログラミング的思考」の習得を目的としたものとされています。

プログラミング教育というと、プログラムを組む事、コーディングをすることをイメージしますが、行うことはもっと幅広いことです。

メインは「ゴール」を設定し、どういう手段を取るのが最適なのかを考える思考訓練を中心に行うと考えられています。

ただ、「ICT(情報技術)等を活用」との表記もあるため、具体的にプログラミングを行う授業が組み込まれる可能性も示唆されています。

 


3:アクティブラーニング型授業

アクティブラーニング型授業に関しては、「質の高い学びを実現し、生涯にわたって能動的(アクティブ)に学び続けるようにする」ことができるよう、「授業の工夫・改善を重ねていくこと」を目指す方針。

もう少し噛み砕くと、「主体性」「対話」「深い学び」の3つのポイントを重視した授業スタイルを目指すというものです。

これまでの教師が黒板に書いて、それを写して、覚えてといった一方向な授業から、聞く・話す・考える・応用する、といった授業スタイルに移行することが予想されています。

すでに前倒し実施をしている学校の中には、ipadなど電子機器の活用をしていたり、発表をディスプレイ上で行っているところもあります。

 


この3点を見ると、親も英語・プログラミング・アクティブラーニングにつながる特別な何かができなければいけないのではないか…?と心配になってくるかもしれません。

家庭では、どうしたらいいのでしょうか?

変わる教育方針、家ではどうすればいい?

では、この改定に合わせて家でも何か特別なことをした方がいいのでしょうか?

答えはノーです。指導要領そのものが何か特別なものになるわけではありません。

英語教育は始まりますが、その前に大事なことは、日本語、そして言葉を正しく理解する能力です。

子どもが小さいうちからたくさん本を読んであげる、会話をする、など、まずは日本語の力をしっかりつけさせてあげることが大事になります。

また、アクティブラーニングのアクティブとは積極的に誰かと話すということだけではなく、能動的に学習を続けるということ。

一人で考えることも、大事なアクティブラーニングです。お子さんの個性に合わせた学び方を見守ってあげましょう。

最近は各家庭にPCやスマホなどがありますから、積極的に上手に活用していくのもよいでしょう。

つまり、「ゲームやっちゃダメ!マンガ読んじゃダメ!」ではなく、お子さんの自主性、個性を伸ばすように上手にいろいろなものを取り入れていくことが大事になってくるでしょう。

ゲームを作ったり、マンガをマネして描き始める子もいるかもしれません。インプットが多いほど、アウトプットの精度も上がるものです。

まとめ

新しいことには心配なこともつきものですが、新学習指導要領が実施されると、お子さんたちはより楽しく、より自由に学習できる環境になることが予想されます。

ママとしても、今までの教育の枠にとらわれない自由な子育てがしていけると前向きにとらえていいのではないでしょうか。

お子さんと一緒に、新しいことに触れたり、表現をしたり、一緒に学んでいく気持ちがあれば大丈夫です。

また、ママが新しいことにチャレンジしている姿は、子どもにも影響を与えるもの。

新しい環境に身を置いたり、手に職をつけるため知識や技術を磨くのもおすすめです。

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