アンケート調査

主婦・主夫層の利用状況は… マイナンバーカード を「利用している」5.7%|年代が高いほど健康保険証としての利用率も高い傾向に

公開日:

しゅふJOB総研

保険証利用ができるようになったり、住民票の写しがコンビニで取得できるようになったり…

マイナンバーカードでできることが増えてきました。

中には「身分証も保険証も一体化して便利だ」という声もある反面、すべての情報が1か所に集まることが不安だ、個人情報漏洩が心配だという声も聞こえてきます。

主婦(主夫)のマイナンバーカードの利用状況はどのようになっているのでしょうか?

マイナンバーカードの利用について、主婦(主夫)に行われたアンケート調査をご紹介します。

 

※仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層の実情や本音を探る調査機関『しゅふJОB総研』(運営会社:株式会社ビースタイル ホールディングス 本社:東京都新宿区、代表取締役:三原邦彦)

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マイナンバーカードを「持っている」80.4%

マイナンバーカードを「持っている」80.4%

 

マイナンバーカードの所持率:前年との比較・年代別比較

前年5月と比べ所持率は増加

 

 

 

健康保険証利用が概ね全ての医療機関で可能になると「知っていた」89.8%

保険証利用ができることを「知っていた」89.8%

 

 

マイナンバーカードを健康保険証として「利用している」5.7%

すでに保険証として利用している人は5.7%

 

マイナンバーカードの健康保険証利用:年代別比較

 

マイナンバーカードの活用範囲として広げて欲しいもの「ない」45.8%

 

フリーコメントから主婦(主夫)の意見

◇フリーコメントより抜粋(年代:就業形態)

・紛失したくないので、あまり持ち歩きたくない(40代:派遣社員)

・個人情報が漏えいしないよう、しっかりとした安全システムを作った上でマイナンバーを普及させてほしい(50代:パート/アルバイト)

・紐付けることが多くなれば、ややこしくなるのでは(60代:派遣社員)

・政府が急いで国民に作らせようとしていることに違和感を感じており、作っていない(40代:パート/アルバイト)

・作るつもりはないので、活用するつもりもない(60代:派遣社員)

・国に管理されてるようで嫌(60代:パート/アルバイト)

・みんなが持ってないと活用方法も広がらない(60代:パート/アルバイト)

・健康保険証廃止により、半強制的に取得しなければならない流れになっているのはどうかと思う(40代:今は働いていない)

・高齢者に対する配慮がなさすぎる!国はどれほど高齢者が登録するのに大変か全然わかっていない。かわいそうだ(50代:派遣社員)

・今で言えば医療機関など現場の負担が大きくならないようにしてほしい(40代:今は働いていない)

・使う機会が増えて、悪用されたり、個人情報流出などがなければ作ろうと思います(40代:今は働いていない)

・作っただけで、実際保険証として使えるところも少ないし、活用法がよくわからない(40代:パート/アルバイト)

・作らざるを得ない雰囲気になってきたので、ポイントをもらえるうちに作ろうと思い作ったが、正直今もマイナンバーカードには懐疑的である(30代:派遣社員)

・マイナポータルにマイナンバーが登録されればいいと思う。いちいちカードをスマホにかざさないと何もできないのが面倒(40代:パート/アルバイト)

・安全性が保証されていれば活用したいと思う(40代:派遣社員)

・活用方法を広げるにあたり、安全に使えるようにしてほしいです(50代:パート/アルバイト)

・カードの発行受け取り手続きの負担があまりにも大きいので、有効期限が10年以上無いときつい(40代:派遣社員)

・障害手帳とマイナンバーカードの早急な紐付け 保険証と繋がった事で病院とも繋がってるである訳なので障害手帳の更新をもっと簡単に診断書など取らなくても更新出来るようにしてもらいたい(50代:フリー/自営業)

・マイナンバーカードの活用範囲がどこまで広がるのか、期待しています(60代:今は働いていない)

・確定申告で手間が大幅削減出来助かった(60代:パート/アルバイト)

・便利になる分、犯罪などにも利用されそうで不安(50代:パート/アルバイト)

・カード自体不要だと思う。カード無しの方がデジタル化は進むと思う(50代:今は働いていない)

・近所の医療機関で使えず、一度も使わないまま紛失してしまいました。再発行に千円かかるようなので、しばらく利用するつもりはありません。カード発行と同時に、すべての医療機関で利用できる環境作りが必要だったと思います。使えないくせに、作らせるなって思いました(50代:パート/アルバイト)

・現行の身分証になり得るものとは統合して欲しくないです。身分証となり得るものは多い方がのちのち便利です
(20代:パート/アルバイト)

・マイナンバーカードを使った確定申告などはかなり便利になったので、マイナンバーカードをコピーして貼り付けて提出…みたいな作業がなくなればいいと思う(20代:正社員)

・いろいろな手続きが簡略化されるのは便利だし、統一する事で早く処理できることは画期的。心配なのはセキュリティ。それだけ紐付けしたからには、万が一流出でもしたら大変な事になる。任意で作るというのは、責任が、作ったこちらにあるということではないでしょうか。まだまだ不安な要素が多い。間違いないセキュリティで義務にするならわかる(40代:パート/アルバイト)

・そもそも、作りたくない人が作らなくてもデメリットにならないよう、配慮が必要なもののはずが、作らないデメリットが増えていくことに嫌気がさしている(50代:パート/アルバイト)

・個人番号を活用して、役所手続きを全てデジタル化にして欲しいです(60代:契約社員)

・あまりに万能になると少し怖い気がする(50代:パート/アルバイト)

・介護認定とかも連動させて欲しい(40代:フリー/自営業)

・助成金や給付金はマイナンバーカードと連携すべきである(50代:パート/アルバイト)

・就労証明にしてほしい。保育園と学童に毎年毎年提出するのが億劫だし、職場にも迷惑をかけている(40代:パート/アルバイト)

・確定申告の時にとても便利でした。国の施策税金、年金、健康保険は制度が複雑なので、まずはその部分が便利になれば良いと思います。住民税関係の支払い、源泉徴収も会社が行わないで、個人でするようになれば企業の負担が減ってとても良いと思います(50代:正社員)

・情報漏洩が問題なので、その対策の細やかな内容が分かれば、色々と共有してよいとおもいますが、今はまだわかりません(40代:今は働いていない)

・たくさん紐付けされる事はセキュリティ的に不安(50代:派遣社員)

 

 

プロはどう見る?

しゅふJOB総研(※) 研究顧問の、川上 敬太郎氏のコメントをご紹介します。

 

■川上 敬太郎氏のコメント■

マイナポイントなどの施策によって取得が促進されたマイナンバーカード。仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層にマイナンバーカードを持っているか尋ねると、「持っている」と回答した人が8割を超えました。昨年5月の調査(※)と比較すると20ポイント近く上昇しています。促進策が奏功したと見られます。また年代別には50代以下においては年代が低いほど所持率が高いものの、最も所持率が高いのは60代以上の層でした。

「2023年4月から、マイナンバーカードの健康保険証が概ね全ての医療機関・薬局で使える予定です。そのことをご存じでしたか」という質問には、9割近くが「知っていた」と回答しており健康保険証利用に関する認知率の高さが伺えます。

しかしながら、「あなたはマイナンバーカードを健康保険証として利用していますか」との質問には、「利用している」と回答した人の比率が5.7%に留まりました。マイナンバーカードの健康保険証利用については、年代が高くなるほど利用している比率が高くなっています。そのことが、60代以上の層でマイナンバーカードの所持率が一番高い理由の一つなのかもしれません。

「マイナンバーカードの活用範囲として広げて欲しいものはありますか」との質問には、「活用範囲として広げて欲しいものはない」が最も多く45.7%。次いで「自動車などの運転免許証として利用」29.0%、「資格の証明書として利用」24.7%と続きました。フリーコメントでもマイナンバーカードに懐疑的な声と評価する声がわかれていますが、特にセキュリティ面を心配する声が多く目に留まりました。

マイナンバーカードは国民の大半に行き渡ってきたものの、利用して便利さを実感できている人はまだ多くはないようです。利用を促進していくには、セキュリティ上の安全性と利便性の両立が鍵を握っているように思います。

 

■調査概要
調査手法︓インターネットリサーチ(無記名式)
有効回答者数︓510名(※)
調査実施日︓2023年3月15日(水)~2023年3月22日(水)まで
調査対象者︓ビースタイル スマートキャリア登録者/求人サイト『しゅふJOB』登録者
※調査対象者のうち、家周りの仕事について「配偶者などの同居人はいるが主に⾃分が担当」または「配偶
者などの同居人と⾃分で概ね平等に担当」のいずれかを選択した人のみを抽出して集計。

 

しゅふJOB総研所長 兼 ヒトラボ編集長 川上敬太郎氏 プロフィール

川上 敬太郎(かわかみ けいたろう)/しゅふJOB総研 研究顧問 兼 ヒトラボ編集長

1973年三重県津市生まれ。愛知大学文学部卒業後、大手人材サービス企業管理職、業界専門誌『月刊人材ビジネス』営業推進部部長 兼 編集委員などを経て、2010年に株式会社ビースタイル(当時)入社。翌年、調査機関『しゅふJOB総合研究所』を起ち上げ所長就任。

仕事と家庭の両立を希望する“働く主婦・主夫層”のべ35000人以上の声を調査・分析し、200本以上のレポートを配信。2021年に独立。

“ワークスタイル”をメインテーマにした研究・執筆・講演、企業の事業支援および広報ブランディング活動のアドバイザリーなどに携わる。

人材派遣、紹介、アウトソーシングなど人材サービス事業に20年以上従事し、役員・管理職として営業や新規事業の立ち上げなど事業現場の最前線から、広報ブランディング・経営企画・人事など管理部門までを管轄。雇用・労働分野の有識者として多数のメディアに出演し、人材マネジメントから法規制まで雇用労働分野の幅広いテーマについて意見提言を行う。男女の双子を含む4児の父で兼業主夫。

Facebookページ:『ヒトラボ』編集長(2011年~)/Facebookグループ:『人材サービスの公益的発展を考える会』主宰(2016年~)/JCAST会社ウォッチ解説者/日本労務学会員

◇委員等
厚生労働省 委託事業検討会委員
民間人材サービス活用検討事業「民間人材サービス事業者のノウハウを活用した女性の復職促進検討会」(平成29~30年度)
労働者等のキャリア形成・生産性向上に資する教育訓練開発プロジェクト事業「プログラム検討委員会」(平成29~31年度)
日本人材派遣協会 派遣事業運営支援部会員(平成20~21年、24年)、内閣府 規制改革会議 雇用WG勉強会(平成26年)など

◇メディア出演
NHK『あさイチ』解説、テレビ朝日『ビートたけしのTVタックル』パネラー、フジテレビ『みんなのニュース:
ふかぼり』解説などのテレビ出演の他、ラジオ・新聞・雑誌・ビジネス系ウェブメディアなどでコメント多数

◇執筆・その他
ITメディア連載『「人材サービス」が滅ぶ日は来るのか?』/マネープラス連載『ワークスタイルの見つけ方』
他、日本経済新聞、日経MJ、時事通信、NEWSポストセブン、アーバンライフメトロなど執筆・寄稿記事多数
大学や男女共同参画センターなどでの講演、パネルディスカッションのモデレーターなども務める

 

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<しゅふJOB総研について>
「結婚・出産などのライフイベントに関わらず、 もっと多くの女性が活躍できる社会をつくりたい」そんな志のもとにつくられた研究所です。「女性のライフスタイルと仕事への関わり方」に対する社会の理解を高め、女性の働きやすい職場をより多くつくっていくために定期的なアンケート等の調査を実施、結果を社会に発信しています。

しゅふJOB総研公式ツイッター
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過去の調査結果はこちら
https://www.bstylegroup.co.jp/news/shufu-job/

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http://bit.ly/2n8jHIJ

 

 

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