【しゅふ川柳2025 審査員インタビュー】 株式会社ベアーズ副社長 高橋ゆき氏に聞く!「家事って、幸せの筋肉痛だと思うんです」
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しゅふ川柳

【しゅふJOBプレゼンツ しゅふ川柳2025 審査員インタビュー】
株式会社ベアーズ副社長 高橋ゆき氏に聞く!「家事って、幸せの筋肉痛だと思うんです」
「家事は“幸せの筋肉痛”」。そう語るのは、家事代行サービス「ベアーズ」の副社長・高橋ゆきさん。
しゅふ川柳の最終審査員を務めた高橋さんに、心に残った一句や、家事・育児・夫婦のリアル、
そして“担う”という視点から働く意味を語っていただきました。
■プロフィール■

高橋 ゆき(株式会社ベアーズ 取締役副社長 CVO&CLO)
1999年、夫と共に家事代行サービスのパイオニア企業・株式会社ベアーズを創業。
日本の暮らし方研究家・家事研究家として、しゅふの悩みに寄り添い、家事の新しい価値を提案し続けている。
また、ドラマの家事監修やビジネスコンテストの審査員も務めており、テレビ・雑誌など幅広いメディアで活躍。
人生のウェルビーイングコーチとしても多くの相談を受ける。1男1女の母。
「家事の大変さ=幸せの筋肉痛だと思うんです」
ベアーズ副社長・高橋ゆきさんインタビュー|しゅふ川柳 総評
今回の「しゅふ川柳」では、高橋さんにも選考にご参加いただきました。改めて、全体をご覧になっての印象をお聞かせください。
本当にたくさんの「大変」が詰まっていると感じました。いわば「幸せの筋肉痛」だなと思ったんです。
たとえば、筋トレすると筋肉痛になりますよね。それと同じで、家事や育児、日々の暮らしに向き合っているからこその痛み。
私はそれを「幸せの筋肉痛」と呼んでいます。
今回いろんな川柳を見させていただいて、川柳ってその時代を映す鏡でもあると同時に、
100年前も100年後もきっと変わらない「暮らしを生きる想い」が詰まっているとも感じました。
とくに「無我夢中 働くうちに 子は成長」という一句には、自分の子育て期を一気に思い出して、胸が熱くなりました。
目の前にはだかる「家事・育児・介護」の大変さと、“心の叫び”も感じますよね。
そうですね。たとえば「家庭内 無償化するな 家事育児」という句。
有償なのか無償なのか?が論点というより、「誰かに必要とされている実感がほしい」
「自分のやっていることを認めてほしい」っていう、心の声が込もっているような。
たとえばこの川柳って実 は隠れた思いがあって、
最後まで詠むとしたら「家庭内 無償化するな 家事育児 ありがとうの一言 あれば幸せ」だったりするんじゃないかなって。

ベアーズさまは、家事代行サービスを運営されています。ドラマでも話題になりましたが、”利用するのはハードルが高い”と感じられる方もまだまだいるようです。
多くの方が感じるためらいは、「人に頼むのは申し訳ない」「自分でやるべきことなのに…」という罪悪感。
でも、私が思うのは、「頼られて嬉しい人もいる」ってこと。
実は、私自身が香港で出会った“スーザン”という家事のプロから教えてもらったんです。
「人に頼られることが誇りなのよ」って。そのときから、
家事の仕事にもっと誇りを持てる社会をつくりたいと思いました。
まずは「家事代行サービスという選択肢がある」ことだけでも知っておいていただけたら。
それだけで、困ったときに「あっ、そうだ!」って思い出していただけるはず、と信じています。
「母の日に家事代行をプレゼントする」という方も多いそうですね。
実際とても多いんですよ。デリバリーやテイクアウトで楽したとしても、
片づけは何かしら発生しますし、時には山のように残っていることも。
そんなとき、”赤いエプロンのスタッフ”がすべて片づけてくれたら…
お母さんは心から「母の日」を楽しめるんじゃないでしょうか。
「2次会カラオケでも行っちゃう?」なんてね(笑)。
最高のプレゼントですね!夫婦間の家事分担については、どのような思いをお持ちですか?
分担って「言うは易し、行うは難し」ですよね。
夫婦で「家事についての会議」というか、むしろ「人生についての会議」をした方がいいのでは?と思っています。
誰がどの家事をやるのかを決める前に、「私はどう生きたいのか?」
「自分たちはどう暮らしたいのか?」を話し合って。そのうえで、
「ベッドメイキングは僕が好き」「アイロンがけは私が得意」みたいに、
お互いの得意を担当する形が自然なんじゃないかしら。
それでも、お風呂のカビや換気扇の油汚れなど
「二人とも好きでない・得意でない部分」はありますよね。
そこはもうぜひ、プロに頼って、ベアーズに頼ってください!
夫婦関連の川柳だと「ママサンキュ 私はあなたの 母じゃない」という句もありました。
あの一句、リアルですよね(笑)。愛し合ったあの頃は名前を呼んで愛をささやいてくれたのに、
今となっては…「なによ!私はあなたのママじゃないのよ!」
世の中の大共感を呼ぶ一句だと思います。
でも本当に、そういう気持ちになってしまうのも、
夫婦が「なんのために一緒にいるのか?」を忘れてしまっているからかもしれません。
最近思うのは「夫婦育」「夫婦休みの日」というものが必要なんじゃないかと。
たまに夫婦どちらもが“息を休める”こと。
それだけで「やってあげてる」「我慢してる」っていう感情が少しやわらぐんじゃないでしょうか。

しゅふJOBは「家事・育児と両立して働きたいしゅふ」のための求人サービスです。最後に高橋さんから、しゅふの皆さんへメッセージをお願いします!
「働く」という意識に、これからは「担う」という目線をプラスしてみるといいんじゃないでしょうか。
働く=誰かの人生に関わる中で、「待ってたよ」「あなたが来てくれてよかった」と
言ってもらえるような、自分らしい関わり方を見つけていけたら豊かですよね。
もちろん、まずは収入も大事。生活のため、生きていくために必要です。
でも、そのためならどんな仕事でもいいのか?というと、そうじゃなく。
担い手の心や姿勢は、そのままサービスやプロダクトににじみ出ていくと思うんです。
私自身もそうですが、たとえばうちの社員教育も
「賢くて効率のいい人を育てる」ことが目的ではありません。
誰かの幸せを願って働くからこそ、ベアーズのサービス全体が
“幸せなサービス”になる。その「心」がとても大事なんです。
どんな職場にいても、どんな働き方をしていても、自分の「軸」を持っていれば、きっとブレずに進んでいけます。
誰かの役に立ちたい、いいものを届けたい、裏方として支えたい
——その思いの根っこにある「自分の美意識の1丁目1番地」は何か?を、ぜひ一度考えてみてください。
これからの社会は、「担い手の心」がつくっていく時代。
「あなたらしい担い方」が、きっと誰かの力になるはずです!
「家事の大変さ=幸せの筋肉痛」。誰かのために手を動かし、暮らしを支えること。
その営みを“担う”という視点で見つめ直すと、家事も育児も仕事も「誰かの力になりたい」という大切な役割なのだと改めて感じました。
この度は「しゅふ川柳2025」にご協賛くださり、誠にありがとうございました!














