就労証明書とは?誰が書く?保育園や学童申請時の書き方
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お金と法律

就労証明書は誰が書く書類なのでしょうか。
「就労証明は会社に依頼すればよい?」
「就労証明は自分で書いていいの?」
保育園や学童の入園申し込みを行う際は、就労証明書が必要です。
特に保活を始めたばかりの方は、就労証明書とは何なのか、誰が書く書類なのかわからないと感じている方も少なくありません。
本記事では、保育園や学童の入園申し込みに必要な就労証明書についてわかりやすく解説します。提出時期や流れ、書類作成における注意点などもご紹介しますのでぜひ最後までチェックしてみてください!
もくじ
就労証明書とは?
就労証明書とは、認可保育園や学童などに入所を申し込む際に、市区町村に提出する書類です。
本項では、就労証明書を提出する目的や、就労証明書に記載されている内容について詳しく解説します。

保育園における就労証明書の目的
就労証明書は、保護者が就労していて子どもと過ごせないことを証明するための書類です。
保育園や学童保育は、家庭の代わりに子どもを預かる施設であり、子どもを預ける理由がなければ利用できません。。特に認可保育園への入園では、各自治体が書類を基に保育の必要性を判断するため重要な書類といえます。
就労証明書を提出することで、保護者が働いていることを証明でき、就労証明に記載された就労状況によって、入園できる可能性が上がります。
保育園における就労証明書の提出時期
保育園に入園を申し込む際は、就労証明書などの書類を提出しなければなりません。
保育園入園申し込みにおける就労証明書の提出時期は、一般的に下記の通りです。
- 入園時:新年度の4月に入園する場合、前年の11月頃
- 通園継続時:毎年1月頃
- 年度の途中入園:申し込みを行う時期(随時)
転職や転勤が決まった場合、その都度就労証明書を作成・提出する必要があります。前もって作成方法や時期を理解しておきましょう。
また、公立小学校における学童利用の申込時においても、就労証明の提出が必要です。保育園の入園申し込みの時期とは異なります。新年度の4月から入園したい場合は、前年11月から翌年1月頃にかけて申込みを行うことが一般的です。
保育園も学童も、自治体によって申し込みの時期が異なります。自治体のホームページや募集要項などを確認しましょう。
就労証明書が不要なケースもある
一般的に、保育園や学童への入園では、就労証明の提出が求められます。しかし、無認可保育園(認可外保育園)や民間学童などでは就労証明の提出が不要な場合もあります。
認可保育園や公立小学校併設の学童は自治体によって運営されているため、市区町村で就業条件などを加味して、保育の必要性が高い人を選考して入園が決まります。
無認可(認可外)保育園や民間学童の場合、民間企業が運営しており、保護者と保育施設が直接契約を取り交わすので、必要な書類や選考方法が認可保育園と異なります。
施設によっては、「保育の必要性」や「就労の有無」を問われないこともあるので、定員の空きさえあれば就労証明書を提出せずに入園ができることもあるのです。
認可保育園、無認可保育園の違いについてはこちらの記事にも詳しくまとめています。ぜひ一緒に読んでみてください。
在職証明書や勤務証明書との違い
就労証明書と在籍証明書、勤務証明書は、いずれも従業員が企業で就労していることを証明する書類です。同じ意味合いの書類ですが、呼び方が違う場合があります。
就労証明書と同じ意味合いの書類には、以下のような呼び方があります。
- ・在職証明書
- ・勤務証明書
- ・在職証明書
- ・就業証明書
- ・雇用証明書
企業によっては呼び方が違うこともありますが、基本的には同じ意味合いとして受け取りましょう。
就労証明書は誰が書く?
就労証明書は、会社員の場合、基本的には企業側が書きます。就労証明書を提出する保護者本人ではなく、企業側の第3者が書くことによって客観的に証明できるためです。
企業に属する人は会社に書いてもらう
企業に勤める会社員などは、企業の人事労務担当者などが就労証明書を作成します。保育園や学童の入所申込みの時期は、多くの人が就労証明書作成を依頼します。提出期限に余裕を持たせるためにも、就労証明書は早めに依頼しましょう。
パートも勤め先の担当者が書く
パートやアルバイトで働く人も、企業に属しています。そのため、パートやアルバイトの就労証明書も、企業の担当者が作成します。勤務先によっては、企業の本部へ郵送する必要があるなど時間を要する場合もあるため、時間に余裕をもって依頼しましょう。
自分で書くところもある
就労証明書は、企業側が記入する書類であるため、自分で書くところはほとんどありません。ただし、書類の様式によっては、子どもの氏名欄や署名欄を設けている場合があります。
就労証明書を提出する際は、自分で書くところがあるかどうかを確認し、記入漏れのないようにしましょう。
個人事業主やフリーランスは自分で書く
個人事業主やフリーランスは、就労証明書を自分で書かなければなりません。また、自治体によっては、就労証明書だけでなく「就労状況申告書」を合わせて提出することが求められることもあります。そのほか、スケジュール表や取引先とのやり取りなどを証明する書類が必要なケースもある点を理解しておきましょう。
就労証明書はどこでもらえる?
就労証明書をもらえる場所は、以下が挙げられます。
- ・各地域の自治体の窓口でもらう
- ・入所を希望する保育園や学童でもらう
- ・自治体のホームページでダウンロードする
- ・内閣府サイト「就労証明書作成コーナー」でダウンロードする
自治体や通う保育園(学童)から直接もらう以外にも、インターネット上で簡単にダウンロードもできます。忙しい方や直接窓口に出向くことが難しい方は、インターネットを活用しましょう。
就労証明書の書き方や記入例
就労証明書の書き方や記入例について解説します。証明書の記入では、日付の記載や、証明印がないもの、記入漏れがあると無効として処理されてしまう可能性もあるため、提出前に不備がないかを必ず確認しましょう。
就労証明書の書き方
就労証明書における一般的な項目の書き方をご紹介します。
| 項目 | 内容 |
| 就労者氏名や住所など | 無期雇用か有期雇用、その期間(無期の場合でも、雇用開始日)を記入 |
| 雇用期間 | 勤務先の企業名や住所を記入 |
| 勤務先事業所名や住所など | 正社員やパート、契約社員など、該当の雇用形態を記入 |
| 雇用の形態 | 雇用契約に基づく就労時間や日数を記入 |
| 就労時間 | 雇用契約に基づく就労時間や日数を記入 |
| 就労実績 | 直近3か月分の実績を記入 |
| 産前産後休業や育児休業の取得実績 | 実績の有無を記載(ありの場合は取得期間を記入) |
| 育児のための短時間勤務制度利用有無 | ありかなしを記入(ありの場合は、期間や時間を記入) |
| 満了後の更新有無 | 雇用期間の満了後における更新の有無を記入 |
| 単身赴任期間 | ありの場合は期間を記入 |
なお、就労証明書はお住まいの地域によって様式が異なります。ご紹介した項目以外の内容が必要な場合もあるためご注意ください。
就労証明書の記入例
就労証明書の記入例は、多くの自治体が紹介しています。お住まいの地域が就労証明書の記入例を提供しているか確認しましょう。なお、自治体のホームページ上だけでなく、保育園や学童の入所に関する資料に就労証明書の記入例が添付されていることもあります。
フリーランスや個人事業主における就労状況申告書の書き方
個人事業主やフリーランスで働く人などは、就労証明書のほかに「就労状況申告書」を作成して提出しなければならないことがあります。就労状況申告書の様式は、自治体によって大きく異なります。就労内容を記載するだけの様式の場合や細かいスケジュールを記載する箇所がある様式の場合もあります。
| 項目 | 内容 |
| 就労内容 | ・事業に関する内容(事業名や事業内容、事業開始日など)
・就労状況(場所や時間、日数など)、 ・収入や税申告の状況など |
| 事業実績 | ・直近数ヶ月分の状況 |
| スケジュール | ・1週間~1か月の就労状況 |
上記は、就労状況申告書の内容の一例であり、この限りではありません。お住まいの自治体の様式を確認し、記入漏れのないよう注意しましょう。

就労証明書を提出するまでの流れ
就労証明書を提出するまでの流れは、下記の通りです。
- 1.就労証明書の入手
- 2.就労証明書の作成
- 3.就労証明書の提出
基本的に就労証明書は、締切日から3ヶ月以内に発行したものが有効とされます。早めに書類を準備した場合でも、3か月以上前に発行したものは無効になる可能性があるため気を付けましょう。
就労証明書の入手
就労証明書は、保育園や学童などを管轄する自治体で入手できます。市役所窓口などで直接受け取るほか、自治体のホームページ上には必要書類一式をダウンロードできるようになっています。
就労証明書の作成
就労証明書は、一般的に企業に属して働いている場合、企業の担当者が作成します。提出期限の直前に依頼してしまうと間に合わない可能性があります。また、内容不備により修正が必要な場合もあるため、余裕をもって依頼しましょう。
自営業やフリーランスの場合は、自分で就労証明書を作成します。あらかじめ項目や内容を確認し、スムーズに作成できるようにしておきましょう。
就労証明書の提出
就労証明書など、保育園や学童の入園申し込みに必要な書類を提出します。提出方法は、自治体の役所窓口に郵送したり直接持参したりする方法があります。近年では、インターネット上で提出させる自治体もあります。正しく提出するために、自治体の情報を確認しましょう。
就労証明書の提出期限に間に合わない場合
中には、自治体が設定した提出期限までに就労証明書を用意できない方もいるかもしれません。このように、就労証明書の提出期限までに書類が揃わない際は、各自治体によって対応方法が異なるため窓口に相談しましょう。
実際、就労証明書の提出が遅れる旨を窓口に相談すると「不足・不備の書類を〇日までに提出してください」と説明を受けるケース、受付不可となるケースなど自治体によって対応が異なるようです。
期限までの提出が難しい、特定の書類だけ準備を忘れていたなど気になる点があれば、各自治体の窓口に相談することをおすすめします。

就労証明書を書くときの注意点
就労証明書を作成する際の注意点をご紹介します。会社員やパートなどの場合、企業の担当者が就労証明書を作成します。作成したもらった就労証明書を受け取ったら、必ず確認しましょう。
記入上の注意点
市区町村など自治体にもよりますが、多くは「黒のボールペンで記入すること」となっています。
鉛筆やシャーペン、消えるボールペンなど、消えてしまう可能性のある筆記用具の使用は避けましょう。
書き間違えてしまったときに、修正ペンを使うことをNGにしているところもあります。
記入を誤った箇所に二重線を引き、上に訂正印を押しましょう。
誤字や脱字、内容の漏れなどがないよう確認する
基本的に、就労証明書を作成するのは企業の担当者です。企業の担当者が作成した就労証明書をそのまま確認せずに提出してしまいがちです。しかし、誤字や脱字、内容が間違っている可能性もゼロではありません。企業の担当者が作成してくれた就労証明書を受け取ったら、必ず内容を確認しましょう。内容に問題があった場合、再度企業の担当者に訂正してもらう必要があります。誤った内容で提出してしまうと、自治体による書類の受理が遅れてしまうこともあるため注意しましょう。
記入漏れや記入ミスを防ぐためのチェックリスト
就労証明書や就労状況申告書を正しく作成することは重要です。
以下の項目を確認し、スムーズな手続き完了を目指しましょう。
| チェック項目 | チェック欄 |
| 各自治体の最新書式を使用している | |
| 氏名、住所、就労先情報など基本情報に漏れがない
※勤務開始日、勤務時間、労働日数などは見落としやすいため注意 |
|
| 会社名や住所などに誤字脱字がない | |
| 署名や捺印が適切に行われている | |
| 提出期限や発行時期を守っている | |
| 実際の就労状況と書類内容が一致している |
提出期限の確認と余裕を持った準備を
就労証明書の提出期限は厳守しなければなりません。正確な書類を作成したとしても、期限内に提出しなければ申請が受理されないためです。
人事担当者に就労証明書の作成を依頼する際には、余裕を持って準備しておくことが大切です。できれば提出期限の1か月以上前から準備を開始し、万が一の遅延や書類の不備に備えておきましょう。
提出方法によっても必要な時間が変わるため、郵送やオンラインなど、手続きにかかる時間も考慮しておくことで万全な準備を進めることが可能です。

保活から入園までのスケジュールを確認しよう
では、保活をスタートするおすすめのタイミングはあるのでしょうか。
一般的には、年度の途中入園よりも4月からのほうが入園しやすいといえます。ここでは、4月入園の申し込みに合わせた保活のスケジュールを紹介していきます。
| 時期 | 内容 |
| 4~10月 |
園の見学をしましょう。園の雰囲気やカリキュラム、通園路の確認などをし、自分の希望の保育園を絞り込みます。
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| 10~11月 |
入園資料・申込書が配布されます。お住いの市町村役場の広報やHPなどで告知されます。
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| 11~12月 | 申込書の提出をします。 |
| 1~2月 |
源泉徴収票などの保育料の決定に必要な書類の提出や審査があります。
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| 2~3月 | 結果通知が郵送で届きます。 |
| 3月 |
入園に向けて健康診断や説明会が行われます。保育料の決定もこの時期です。
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以上が保活から入園までの一般的なスケジュールですが、各自治体により多少のズレがありますのでお気を付けください。
保育料については以下の記事にまとめています。併せて読んでみてください。
保育園に子供を預ける条件とは?入園条件や保活のポイントを解説
パートママが保活を成功させるには?成功したママたちの事例
まとめ|就労証明書は基本的に企業側が書くが提出前の確認をしよう
就労証明書は基本的に企業の担当者に書いてもらいますが、子どもの名前や署名欄など、自分で書く欄もあるため注意しましょう。
ただし、個人事業主やフリーランスは、就労証明書を自分で書きます。自治体によっては、就労証明書の代わりに「就労状況申告書」を指定している場合もあるため確認が必要です。
いずれの書類でも、記入漏れや捺印漏れがあると受け付けてもらえません。企業側に書いてもらう場合も自分で書く場合も、提出前に内容に不備がないかどうかを必ず確認しましょう。
求職活動中の方は、勤務時間が短すぎると、保育の必要性が高いと判断されにくく入園できないこともあります。保育園の入園審査では、共働きや勤務時間の長さ、勤務日数などによって保育の必要性が点数化されるためです。保育園の入園激戦区にお住まいでどうしても働きたい場合は、自治体の待機児童数などを確認した上で、自治体が定める就労条件を確認しましょう。その上で、就労条件を満たせる仕事を探すのがおすすめです。
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