主婦が希望する<就業条件>は?2018年-2021年のアンケート結果を比較
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ナビ調査
新型コロナウイルス感染症の拡大は留まらず、変異種も発生しています。
「コロナが落ち着いたら働きに出よう」と考えていた主婦は終息が見えない状況もあり、感染予防をしながら働きに出るケースが増えているようです。
今回は、求人サイト『しゅふJOB』が行った「仕事探しについてのアンケート」調査結果をご紹介します。
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もくじ
いつから働き始めたい?…1か月以内が半数以上
2018年データと比較する前に、仕事探しをしている人は「いつから働き始めたい」と考えているのでしょうか?
最も回答が多かったのは 4月から始めたい 23.3% 。
4月は子どもの入学・進級、夫の転勤等ですよね。ライフスタイルが変わる主婦も多く、例年お仕事探しを開始する方が多い月です。
また、春から保育園・幼稚園に入園する場合、慣らし保育のために1、2週間程度様子を見る必要があります。
そのため、お仕事探しは4月後半~5月になることもあります(幼稚園ママの働き方についてはこちらの記事も併せてお読みください)
次いで多かった回答は すぐにでも働き始めたい(1週間以内)22.9%。54.8%の人は1か月以内に働き始めたいと考えているようです。
では、コロナ禍前(2018年11月)と現在(2021年2月)のアンケート結果を比較しながら、就業条件の希望に変化があったのか見ていきましょう。
アンケートデータ
希望の勤務日数(週)
比較(2018→2021)
週1日 2.4% → 2.0%
週2日 15.3% → 8.2%
週3日 37.5% → 35.9%
週4日 24.3% → 27.3%
週5日 20.5% → 26.6%
最も希望する人が多かったのは週3日の就業です。
幼稚園・保育園、小学校は学校行事も多く、PTAや保護者会、授業参観などの参加が求められます。
ケガや病気で園や学校からの呼び出しもあるため、無理なく仕事と家庭を両立するために週3日のお仕事を選ぶ主婦は多いのです。
また、子どもの年齢を問わず、配偶者の扶養内で働きたい場合でも週に~3日(月収8万円程度)を希望する人が多くなります。
比率の増減で見ると、週1~3日の勤務を希望する割合が減り、週4~5日勤務を希望する割合が増加しています。
最低賃金も2018年から2021年までの間に増えていますし、社会保険の加入条件が拡大したことでパート主婦の保険加入者も増えました。
働き損にならないためにも「就業日数・時間を増やして収入を稼ぎたい」と考える主婦が増えているのではないでしょうか。
週3日の働き方についてはこちらにもまとめています。
では、何時から何時の時間帯を希望する主婦が多いのでしょうか?
希望の勤務開始時間
比較(2018→2021)
~7時 1.8% → 1.6%
7時 ー → 1.7%
8時 6.2% → 2.6%
9時 47.8% → 54.0%
10時 38.7% → 34.4%
11時 1.5% → 5.8%
12時~ 4.0% → ー
就業開始希望時間について、2018年・2021年ともに9時からが最も回答が多く、次いで10時からとなっています。
小学校・中学校・高校の始業時間はだいたい8時20分~30分(早い学校では7時半頃の始業、遅い学校では9:00始業もあります)、
幼稚園も園によって異なりますがだいたい8時半~9時半頃です。
家族を送り出してそのまま近所の職場に出勤するなら9時スタートができますが、通勤が1時間程度かかるようであれば10時スタートの勤務を希望する人も多いでしょう。
希望の勤務終了時間
比較(2018→2021)
~12時まで 1.4%→1.4%
13時まで 5.3%→3.1%
14時まで 11.2%→4.8%
15時まで 17.5%→20.2%
16時まで 22.5%→24.5%
17時まで 26.0%→27.0%
18時まで 12.2%→13.1%
19時~ 3.9%→5.9%
終了希望時間について、2018年・2021年ともに最も回答が多かったのは17時まで、次いで16時となっています。
小学生は4時間目までなら12時半頃、5時間目であれば給食をはさんで14時半頃、6時間目まであれば15時半頃の下校、
中学生になると大体16時半頃に下校、部活動をする場合は17時半頃の下校になり18時頃の帰宅です。
子どもの年齢や同居家族によるかもしれませんが、子どもの帰宅時間に合わせて帰宅をしたいパート主婦に16時・17時頃に終わる仕事が人気を集める理由も頷けます。
なお、アンケートで通勤可能時間を伺ったところ、片道平均40分程度となりました。
多くの人が近場で働きたいと回答しており、遠くてもドアtoドアで1時間程度(乗り換え1回程度)の通勤時間を希望しています。
これから仕事を探す場合、勤務時間は「通勤時間から逆算して〇時までなら働ける」と計算することがおすすめです。
また、残業が全くない職場もありますが、急に発生してしまうと気持ちも焦りますし、子どもや預け先に迷惑をかけてしまうこともあります。
30分程度残業が発生しても余裕な時間で見積もっておくと、バタバタすることが少なく安心です。
希望の雇用形態
比較(2018→2021)
パート・アルバイト 77.1% → 70.1%
正社員 9.7%→ 8.9%
時短正社員 - → 5.8%
派遣社員 5.7%→ 7.3%
契約社員 3.9%→ 5.4%
請負・業務委託 2.2%→ 1.3%
その他 1.5%→ 1.2%
2018年・2021年共に最も希望する雇用形態はパート・アルバイトでした。
(※ただし、アンケートを実施した求人サイト『しゅふJOB』では掲載求人の多くがパート募集求人のため、パート・アルバイト希望の登録者が多くなっています。)
次いで、正社員を希望する人が増えています。
昨今、正社員よりも勤務時間が短い時短正社員が注目を集めていますが、計14.7%が正社員・時短正社員を希望していることになります。
コロナ禍の影響で世帯収入が減った家庭も多く、家計補填の必要性や安定感から正社員を希望する人が増えているかもしれません。
※時短正社員については以下の記事も併せて読んでみてください。
最後に
今回は、求人サイト『しゅふJOB』が登録者に行った「仕事探しについてのアンケート」調査結果をご紹介しました。
求職中の主婦の希望は
・1か月以内に就業開始ができる
・週3~5日
・9時か10時から仕事をして、16時・17時頃には退勤したい
・パート・アルバイトで働きたい希望が多いが、時短勤務であれば正社員希望者も増えてきている
という状況があるようです。
働き始めてから「こんなはずじゃなかった…」と思わないようにするためには、家庭との両立に無理はない就業日数・勤務時間かどうか、保険や税金で損をしないか、など自分にあった条件を整理しておくことがポイントです。
特に、収入については損をしない範囲を確認しておくことをおすすめします。扶養や税金の壁について、こちらに詳細にまとめています。