アラフィフ主婦の再就職に追い風!調査結果「40代・50代が仕事で活躍」
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働き方
「もうこの年齢だし、採用されなかったんだろうな…」
「アラフィフが採用される仕事ってないの?」
そんな声がよく聞こえてきます。
アラフォー、アラフィフ主婦が再就職の際に気にするのは、やはり年齢ではないでしょうか。
今回は、しゅふJOB総研所長の川上氏が、日本の労働データや主婦の声を元にまとめたコラムをお届けいたします。
もくじ
人口ピラミッドから見る、日本の労働力
人口ピラミッド(じんこうピラミッド)とは、国や地域のある時点における人口を男女別、かつ年齢階層別に並べたグラフのことです。
以下の画像から、日本は先進国に多い、子供が少なく、お年寄りが多い、「つぼ型」である事がわかります。
※厚生労働省の調査による人口動態より
ここで注目したいのが、1971年から1974年生まれ(現在アラフォー)の特徴的なふくらみ。
第2次ベビーブーム期です。
団塊ジュニアであるこの世代は人口が多く、年齢も40歳前後と若く健康な人が多いという事から「アラフォー人材」を戦力化しようという企業が増えているのです。
時代はアラフォーではなく、アラフィフ!?
しかし、時代はさらに進んでいます。主婦向けの求人を多く掲載している求人サイト「しゅふJOB」で、2つの集計を行いました。
そこで得たデータから、驚くべき事がわかりました。
◆東京23区で就職が決まった人の平均年齢を集計(2015年10月~12月の3ヶ月間)
結果:46.9歳
この数値は既にアラフォーを超えています。
◆2012年と2015年の応募者比率を年代別に比較
結果
20代、30代・・・減少傾向
40代・・・2%増加
50代・・・8%増加
これらのデータから、すでに「アラフォー」だけでなく「アラフィフ」の時代を迎えている事がわかるのです。
つまり、アラフィフ世代を積極的に採用しようとする企業や職場があるということ。
こちらの記事でもご紹介しているので、併せて読んでみてください。
時代で変わる、今の女性の働き方とは?
寿退社、肩たたきなど……女性は結婚したら退職するもの、という考え方が蔓延していたのは昔の話。
今や、女性をどんどん登用している会社こそ伸びていくという時代です。
15歳から64歳までを生産年齢人口と言いますが、
仮に30歳で結婚した女性が64歳まで主婦として家庭の仕事に専念した場合、30年以上も「主婦として働く」ことになります。
もちろんその間身につく知識やスキルはありますが、給与という形での見返りはありません。
その期間、女性も企業や団体で仕事をし続け、賃金を得ることができるとしたら?
そんな働く主婦たちの本音を聞くために、しゅふJOB総研がおこなったアンケート結果を見てみましょう。
現在のアラフィフ主婦が、キャリアについてどのように考えているのかが見えてきます。
コメントの一部をご紹介すると「ずっと働き続けたい」「女性も管理職を目指すべき」など仕事に関して前向き、かつ力強いメッセージが多く寄せられています。
「女性社員=腰掛け」はもう古い!働く女性に対して「女の子」は死語なのです。
20代・30代女性は職場探しの際、産休・育休の取得率や女性管理職比率、就業年数など「長く働けるか」を重視して仕事探しをするようになっています。
産休・育休復帰があたりまえになってきたら…これからの日本の社会は過去のイメージに縛られず、多くの優秀な女性が生涯働くことのできる環境に生まれ変わりつつあります。
アラフィフ主婦の生の声
しゅふJOB総研のアンケートから寄せられたコメントをご紹介します。
日本のアラフィフ主婦が、キャリアについてどのように考えているのかが見えてきます。
◆子供から就職相談を受けたら、どんなキャリアを勧めるか?
・アラフィフ層からのコメント
「人生何があるか分からない。自分の力で生き抜くために、たくましくあってほしい」
「グローバルに活躍してほしい」
「ずっと続けることのできる仕事について欲しい」
このような前向き、かつ力強いメッセージが多く寄せられました。
◆女性管理職を増やすにはどうすれば良いと思うか?
「女性自身がもっと管理職を目指すべき」という積極的な回答をした割合
全体・・・24.6%
アラフィフ層のみ・・・33.8%
※10ポイント近く高い数値が出ています。
・アラフィフ層からのコメント
「女性も権利を主張するだけでなく、能力向上に努めたい」
「自立した女性が多くなる必要がある」
このように、思わずかっこいい!と言いたくなるコメントが多く寄せられました。
女性であることがハンデにならない社会とは?
女性に投票権が与えられたのは1945年のこと。
それから80年、最近では「女性は家庭に入るもの」という女性差別を意識することは少なくなりました。
しゅふJOB総研所長の川上氏が実施した、主婦の声を元にまとめたアンケート結果を見てみると、最近は「結婚したら専業主婦」はもう古いと考える女性が増えているということがわかります。
アンケートによれば、これから増えそうな働き方第一位は「夫婦対等に共働き」。
「夫が中心となって働き、妻は補助的に働く」という考え方は薄れてきているようです。
働くママが、主婦の働く環境について感じていることについては、「育児と両立できる環境と制度を整えてほしい。夫も育児参加できる環境」など、子育てと仕事の両立に関する意見が多く、男性の育児参加を促す意見が多く寄せられています。
女性であることがハンデにならない社会を実現させるには、子育てや家事といった、生きていく上で当たり前に行うことがハンデにならない社会。
女性側も「女性だから採用されない」「ブランクがあるから無理なんだ」と思い込まず、いくつになってもやりたい仕事にチャレンジする、という姿勢をもって臨みましょう。
まとめ
人生50年と言われたのは「織田信長の時代」のこと。
10代から第一線で活躍され、いまも変わらず輝き続けている、松田聖子さんや薬師丸ひろ子さんたちもなんと50代。
現代の50代は若々しく輝き、逞しく、そしてかっこいいのです。
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※この記事は、しゅふJOB総研所長の川上氏が、
京都新聞・長野日報・陸奥新報・福島民報・
十勝毎日新聞等の各新聞にて、
2016年8月~2017年3月の間に連載された内容を
ハピパロ編集部にて一部修正をして掲載しています。
しゅふJOB総研の調査結果一覧はこちら
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