履歴書の備考欄の書き方とは？例文や注意すべきポイントを解説します

「履歴書の備考欄って何を書いたらいいの？」
「履歴書の備考欄は「特になし」って書いても問題ない？」
就職活動で履歴書を書くとき、上記のように、備考欄に何を書けばよいか悩んだ経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

基本的に、履歴書の備考欄は自由項目のため「書かなくてもいいのでは」と考える方も少なくありません。しかし、備考欄には記入しておくとよいこともあります。

本記事では、履歴書の備考欄を活用するためのポイントや注意点を詳しく解説します。
・履歴書の備考欄に書くとよいこと
・パートやアルバイトと正社員への応募で異なる備考欄の使い方
・履歴書の備考欄の具体的な書き方

これから履歴書を作成する予定の方は、ぜひ本記事を参考にしていただき、より企業に熱意の伝わる履歴書を完成させましょう。

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履歴書の備考欄は何を書くとよいの？

履歴書の備考欄は「自由記述欄」のため、厳密に書く内容が決められているわけではありません。

しかし、採用担当者に向けて、働く上での希望や事情を伝えられる大切な欄でもあります。

特に、パートやアルバイトの場合は、勤務条件や家庭の事情などを事前に伝えておくことで、採用後のミスマッチを防ぐ効果も期待できます。

基本的には、以下の2点を意識して記入するとよいでしょう。

・「企業へ事前に伝えておきたいこと」を書く
・パート・アルバイトと正社員では書くべき内容が少し異なる

備考欄を上手に活用することで、採用担当者の理解が深まり、選考がスムーズに進みやすくなります。

「企業に伝えておきたいこと」を書く

まず、履歴書の備考欄には、応募の際にあらかじめ企業に伝えておきたいことを記載しましょう。備考欄は、他の記載箇所に書ききれなかった補足事項を、まとめて伝えるのに役立ちます。

【備考欄に書くことで期待できる効果】
・必要な情報を補足でき、採用担当者の目に留まりやすくなる
・連絡希望時間帯を伝えられるため、やり取りがスムーズになる
・職歴やスキルの簡単な補足もできる

履歴書の備考欄に記入している人は多くないため、きちんと書かれているだけで採用側の目に留まる可能性は高まります。

また、紙の履歴書だけでなく、WEB応募フォームの「備考欄」でも役割は同じです。選考に進む上で伝えるべきことを記載しておけば、その後の面接でも意図が伝わりやすく、企業への誠実な印象につながります。

パート・アルバイトと正社員では書くべき内容が少し異なる

同じ履歴書でも「パート・アルバイト」と「正社員」など、雇用形態によって書くべき内容は少し異なります。

【パート・アルバイトの場合】
家庭と両立しながら働く方が多いため、勤務条件に関する希望を書いておくとミスマッチを防げます。

・扶養内で働きたい
・希望の勤務時間
・子どもの学校行事や発熱時の対応
・土日祝の勤務可否
・自転車や車通勤の希望　など

【正社員の場合】
勤務条件よりも、働き方や働く姿勢に関する補足を記入する傾向です。

・転勤の可否
・残業に対応できる時間帯
・活かせる資格やスキルの補足
・業務に対する意欲やスタンス　など

履歴書の備考欄に書くことがない人はどうすればいいの？

前の章で「履歴書の備考欄には企業に伝えておきたいことを書くとよい」とお伝えしましたが、「そうは言っても特に伝えておきたい内容が思いつかない……」という場合もあるでしょう。

ここでは、書くことがないときの印象が良い対応方法をご紹介します。

空欄はNG！希望がなくても「特になし」と書くのがベター

備考欄は必須項目ではありませんが、空欄のままだと「書き忘れではないかな？」と思われる可能性があります。

特に希望がなくても「特になし」「特にありません」のように書いておくことで、丁寧に記入した印象を与えられます。

履歴書の最後に配置されている欄だからこそ、「きちんと最後まで記入した」という誠実さも伝わりやすくなるでしょう。

「貴社の規定に従います」と記入する

求人票の内容通りに勤務できる場合は、備考欄に「貴社の規定に従います。」のように記入するのも1つの方法です。ただし、以下のような場合には使用を避けましょう。

・本当は扶養内で働きたい
・実は曜日や時間に制限がある
・残業や休日出勤が難しい

求職票通りに働けると採用側に伝われば、選考が進む可能性は高くなるかもしれませんが、後々トラブルになるかもしれません。希望がある場合は、無理に隠さず正直に書いておくことがおすすめです。

履歴書の備考欄の書き方4つのポイント【例文あり】

履歴書の備考欄には、志望動機や業務経験、持っているスキルや資格、質問、希望を書きましょう。

具体的には、応募したお仕事へのアピールに繋がる記載がベストです。

イメージとしては、採用担当者へのお手紙。

この仕事に応募した理由や、あなたの人柄が伝わるような文章だとよいでしょう。

以下より、4つの書き方のポイントを例文とともに解説します。

希望の勤務時間や曜日

勤務できる曜日や時間帯、また働けない曜日・時間帯がある場合は、備考欄に明確に記入しておきましょう。

特に主婦・主夫の方は「子どもの送迎」「家事のスケジュール」などの事情が採用側にも理解されやすいポイントです。

また「求人票に記載されている時間帯や日数は難しいけれど、どうしても応募したい」という場合も、希望を添えておくと検討してもらえる可能性があります。

【例文】
「保育園に通う子どもの送り迎えのため、9時～16時の勤務を希望します。」
「火・木曜日は、家庭の事情で勤務ができません。」
「週4日勤務を希望していますが、繁忙期は調整可能です。」

希望の勤務場所

応募先に複数の勤務地がある場合は、希望の勤務場所を記入しておくとスムーズです。

面接に進んだら口頭でも確認されますが、あらかじめ備考欄に書いておくことで採用側の判断がより正確になります。

【例文】
「○○店、△△店のどちらでも勤務可能ですが、できれば○○店での勤務を希望します。」
「自宅から近いため、××エリアの店舗を希望します。」

連絡が取りにくい時間帯

採用連絡は、電話でも行われることがあります。連絡が取りにくい時間帯を書いておくと、採用担当者がその時間を避けてくれるため、やり取りがスムーズに進みます。双方の手間が省けるため、記入してあると親切です。

【例文】
「15時～17時は、子どもの習い事の送迎で電話に出られない場合があります。」
「午前中は仕事中のため、14時以降にご連絡いただけると助かります。」

健康上の理由や家庭の事情

勤務に影響する可能性がある健康面の不安や、家庭の事情がある場合は、あらかじめ備考欄に記入しておくと安心です。

誤解が生まれにくく、勤務開始後もトラブルを防ぎやすくなります。

「理由があるため、働ける時間が限られている」ということがわかると、採用担当者はシフトを調整しやすくなるでしょう。

【例文】
「家族の介護があり、平日は16時以降の勤務が難しい状況です。」
「持病の通院が月に1回ありますが、勤務に支障はありません。」

履歴書に「本人希望欄」がある場合、どのような内容を書けばよいかは「履歴書の＜本人希望欄＞どう書けばいい？パート応募時によく書かれる例・NG例をご紹介」でもご紹介していますので、合わせてご参考ください。

履歴書の備考欄の書き方・注意点

履歴書の備考欄を書くとき、以下の注意点を押さえておきましょう。

・希望の給与や待遇などは書かない
・過度な希望条件になっていないか確認する
・履歴書内に記入欄がある内容を重複して書かない

書き方によっては、ネガティブな印象になる可能性もあります。

注意点1：希望の給与や待遇などは書かない

備考欄には、希望給与や休日などの待遇面を書き過ぎるのは避けましょう。

応募段階で細かい条件を伝えると「柔軟性がない」と受け取られ、選考に影響する可能性があります。

希望条件を伝えたい場合は、面接で相談したり、応募フォームの専用欄に記入したりするのが適切です。

備考欄には、あくまで任意で書ける補足情報だけを簡潔にまとめるのがおすすめです。

注意点2：過度な希望条件になっていないか確認する

備考欄に記入する補足は「過度な要望」になっていないか、書いた後に必ずチェックしましょう。

たとえば「残業は絶対にできません。」といった強い断定表現は、採用側の受け取り方によってはマイナスな印象になりかねません。

同じ内容でも、柔らかい表現に変えるだけで印象が大きく変わります。相手の立場を考えながら、丁寧な言い回しを意識しましょう。

注意点3：履歴書内に記入欄がある内容を重複して書かない

備考欄は、履歴書に書ききれなかった情報を補足する場所です。

志望動機や職歴、資格などはそれぞれ専用の欄があるため、備考欄にも記入すると重複してしまい、読み手の負担になる可能性があります。

あくまで「補足として必要な情報だけ」を書くようにしましょう。

パート求人に応募する際の履歴書を書く注意点や記入例は、「パート履歴書の書き方｜記入例や注意点も解説【テンプレートあり】」でもご紹介しています。合わせてご参考ください。

まとめ｜履歴書の備考欄を活用して採用を有利に進めよう

履歴書の備考欄は必須項目ではないため、空欄のまま見逃されがちな部分です。

しかし、書き方や内容によっては、採用側へプラスの印象を与えることもできます。

少しでも採用される確率を上げるには、ほんの少しの情報量が差になることもあります。本記事でご紹介した「備考欄に書くとよい内容」を参考にしていただき、ぜひご自身の就職活動に活用してみてくださいね。

「脱・専業主婦！をする時に知りたい「受かる履歴書の作成方法」」では、専業主婦から仕事を始めたい方向けに「受かる履歴書の作成方法」を詳しくご紹介しています。合わせてご覧ください。

※記事内容は執筆時点の情報に基づきます

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