緊急事態宣言が出たらどうなる?いままでと変わること・変わらないことは
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お金のこと
新型コロナウイルス感染症拡大により続いていた緊急事態宣言ですが、2021年9月30日をもって解除されました。
変異種の影響、ワクチン接種の課題など、さまざまな不安要素もある中で続いている緊急事態宣言です。
緊急事態宣言によって、私たちの生活はいままでと何が変わって何が変わらないのでしょうか。
緊急事態宣言とはどのようなものか、昨年春の様子・去年との違いを改めて確認しておきましょう!
※47都道府県別の新型コロナウイルス感染症関連情報サイトをまとめています。各都道府県別の感染対策サイト/各知事の会見ページリンクはこちら
もくじ
緊急事態宣言とは?
緊急事態宣言は、災害などによって国家の運営が危機的状況になった時に、緊急事態に対応するために特別法を発令するための宣言です。
たとえば、
・内乱や暴動、テロ(たとえば、パリ同時多発テロ事件など)
・大規模な災害
・疫病(例えば、ペスト、結核など)
など、国家の存続を揺るがしかねない有事の際に発令され、日本では内閣総理大臣が発することになっています。
緊急事態宣言は「新型インフルエンザ特別措置法」によって発令されます。
「新型インフルエンザ等(国民の生命及び健康に著しく重大な被害を与えるおそれがあるものとして政令で定める要件に該当するもの=今回の場合は「新型コロナウイルス感染症」)が国内で発生し、その全国的かつ急速なまん延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼしているとき、または、そのおそれがあるものとして政令で定める要件に該当する事態が発生したと認めるときは、発生した事・緊急事態措置を実施する期間、区域、概要を公示する」
としています。
参考:新型インフルエンザ等対策特別措置法 令和2年3月13日交付(令和2年法律第4号)改定
今回のコロナウイルス感染拡大防止では、納税・保険料の猶予期間を設けるなど対策を行っていくとされ、諸外国のように都市封鎖(ロックダウン)は行われません。
緊急事態宣言が発令されると、何が起きるの?
緊急事態宣言は、対象区域を指定し、最長3年間の期間で、発令することができます。
この宣言がされた対象都道府県の知事は、法的な効力をもって、以下の3つを行うことができるようになります。
①感染拡大の防止措置
・外出自粛の要請
・学校や集会所などの場所の使用制限
・イベント中止の要請、指示
②医療体制確保のための措置
・受診するための診療提供や、医薬品の販売
・臨時医療施設を開設するための土地、建物を公的に借り上げて使用
③国民の生活を安定させるための措置
・ワクチンなど緊急物資を輸送するよう指示
・特定の物資の売り渡し指示
日本の緊急事態宣言は諸外国とは異なり、強制力を伴いません。知事が要請する場合でも罰則規定はありません。
では、今までと変わるのはどんなところ/変わらないのはどんなところでしょうか?
緊急事態宣言はいつからいつまで?
1回目の緊急事態宣言は、2020年4月7日~2020年5月25日
2回目の緊急事態宣言は 2021年1月8日~2021年3月21日でした。
3回目となる緊急事態宣言は2021年4月25日~2021年5月31日まで(愛知県、福岡県は12日まで)でしたが、一部6月20日まで延長となりました。
現在発出されている緊急事態宣言は、以下の都道府県で出されています。
2021年5月23日~9月12日 | 沖縄県 |
2021年7月12日~9月12日 | 東京都 |
2021年8月 2日~9月12日 | 埼玉県、千葉県、神奈川県、大阪府 |
2021年8月20日~9月12日 | 茨城県、栃木県、群馬県、静岡県、京都府、兵庫県、福岡県 |
2021年8月27日~9月12日 | 北海道、宮城県、岐阜県、愛知県、三重県、滋賀県、岡山県、広島県 |
まん延防止等重点措置が取られている県は以下です。
2021年8月 2日~9月12日 | 石川県 |
2021年8月 8日~9月12日 | 福島県、熊本県 |
2021年8月20日~9月12日 | 富山県、山梨県、香川県、愛媛県、鹿児島県 |
2021年8月27日~9月12日 | 高知県、佐賀県、長崎県、宮崎県 |
なお、富山県、山梨県、愛媛県、高知県、佐賀県、長崎県については9月12日に重点措置が解除される見込みです。
※まん延防止等重点措置の違いや詳細についてはこちらから
いままでと何が変わる?
感染拡大を防止するために、これまでも大規模なイベントの自粛や、小中高校の臨時休校が行われてきました。
これらはいずれも「要請」であり法的拘束力はありません。あくまで「控えてね、お願い」というものでした。
緊急事態が宣言されると、一部で強制に近いことを行うことができるようになります。
◆施設利用の制限、イベントの中止要請・指示
たとえば、知事は学校や施設の使用を制限させたり、イベント中止指示することができるようになります。
◆土地・建物を強制的に使用し臨時の医療施設を開設
また、所有者に同意を得なくても、土地・建物を強制的に使用することも可能です。
これは、感染者が爆発的に増えた場合には医療施設・病床が足りなくなることが予想されているため、
それに備えて臨時の医療施設を開設する必要があり、土地・建物はそのために使用されるのです。
◆診療提供や、医薬品の販売など売り渡し指示
適切な診療を受けるための診療施設の提供や、医薬品・マスクなど医療に不可欠なものなど特定の物資を指定して保管・売り渡すよう要請することができます。
また、特定の業界・業種によっては営業中止の指示を受ける可能性があります。
たとえば、クラスターになりかねない業種(スポーツジムや、ライブハウス、クラブなど)については、営業自粛を指示される可能性があるでしょう。
※食料品や日用品などの生活必需品の販売店や、ライフラインを支える事業者は、業務を継続することができる見込みです。
いままでと変わらないことは?
都府県が指定されることで、指定されたエリアに居住している人が地方へ移動する可能性もありますよね。
新幹線や高速道路、電車を使用しての移動について、いままで通り利用ができ移動制限はないとされています。
諸外国のように「ロックダウン(都市封鎖)」が行われた場合は外出禁止令が出るため移動の制限が発生しますが、日本の法律ではロックダウンが行えないため、その心配はなさそうです。
また、スーパーマーケットや、銀行など、生活に欠かせないサービスについては引き続き営業されます。新型コロナウイルスについてはこちらにも詳細にまとめています。
緊急事態宣言と「まん延防止等重点措置」の違いは?
「まん延防止等重点措置」とは、緊急事態宣言が出されていなくても、集中した対策をすることができる「重点措置」のことで、2021年2月に成立した新型コロナ対策 改正特別措置法で新設されました。
厚生労働省によると、一部地域における感染の急拡大を封じ込めることを目的としているため、この措置下では政府が対象とした都道府県の知事が市町村単位などで対象地域を限定することができます。
まん延防止等重点措置についてはこちらの記事にまとめているので、よろしければあわせてお読みください。
2020緊急事態宣言/2021年緊急事態宣言の違いは?
2020年12月31日、東京都では新型コロナウイルスの感染確認者が過去最多の1337人となりました。
2021年1月6日には1500名を超え、全国で5000人の人が新型コロナウイルスに感染したとみられています。
入院患者も過去最多、重症患者も昨年の緊急事態宣言解除後では最も多くなり、医療体制のひっ迫度合いが増すことも懸念されています。
2021年4月25日からは3度目になる緊急事態宣言が出されました。
2021年の緊急事態宣言は、昨年の緊急事態宣言時に行われた緊急事態宣言とはどこが違うのでしょうか。
期間
2020年:2020年4月7日~5月25日
2021年:
①2021年1月8日~2月7日(2月2日、3月7日までの1か月延長が決定)
②2021年4月25日~6月20日(4月25日~5月11日までの予定でしたが、5月31日までの延長が決定/6月20日までの再延長が決定)
③2021年7月12日~8月31日
対象となる都道府県
2020年:東京など7都府県が対象。のち、全国47都道府県に拡大
2021年:
①1月からの緊急事態宣言は、1都3県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)
※1月13日から、大阪府、京都府、兵庫県、愛知県、岐阜県、福岡県、栃木県の7府県についても対象地域となりました。期限はいずれも2月7日まで。
※2月2日、1か月間の延長が決定。栃木県を除く1都2府7県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、京都府、兵庫県、愛知県、岐阜県、福岡県)が対象になります。
※4月は「まん延防止等受点措置」がとられました。まん延防止等重点措置についてはこちらの記事からご確認ください。
②5月の緊急事態宣言は、
・1都2府1県(東京都、大阪府、京都府、兵庫県)
・4月25日~5月12日については愛知県・福岡県が追加
・5月16日~5月31日まで北海道、岡山県、広島県
・5月23日~6月20日まで沖縄県
で実施されています。
北海道、東京、愛知、大阪、兵庫、京都、岡山、広島、福岡の9都道府県に出されている緊急事態宣言(~5月31日終了予定)について、6月20日まで延長することが決まりました。
北海道、東京、愛知、京都、大阪、兵庫、福岡については6月21日~7月11日までまん延防止等重点措置の対象となります。飲食店については20時までの営業時間短縮を継続したままになりますが、感染症対策に取り組んでいる店舗については19時までの酒類の提供が認められることとなりました。
③夏の緊急事態宣言について、以下のエリアで宣言が出ています。
・2021年5月23日~8月31日 沖縄県
・2021年7月12日~8月31日 東京都
・2021年8月 2日~8月31日 埼玉県、千葉県、神奈川県、大阪府
また、以下にまん延防止等重点措置がとられています。
・2021年8月 2日~8月31日 北海道、石川県、京都府、兵庫県、福岡県
外出
2020年:生活・健康維持に必要なもの以外の外出を自粛
2021年:午後8時以降の不要不急の外出は自粛するよう呼びかけられています。
また、外出する必要がある場合でも極力家族や普段行動を共にしている人と少人数で移動すること、混雑している場所や時間を避けること、感染対策が徹底されていない飲食店等の利用を控えること、とされています。
2021年8月はお盆時期の帰省についても極力控えるように言及されています。
どうしても移動が避けられない場合は感染防止策を徹底し、出発前または到着地で検査を受けるようにとされています。
主婦層に『2021年の帰省について』アンケートを行いました。
学校
2020年:多くの自治体で小中高などの一斉休校要請
2021年:小中高などの一斉休校要請は行われない予定です。また、大学入試共通テスト(旧センター試験)は予定どおり実施されました。
仕事
2020年:出勤者数の7割減をめざし、テレワークを推奨。
2021年:テレワークを要請。出勤7割削減をめざす。
(※東京都については、2021年1月から「テレワーク緊急強化月間」として都内企業のテレワーク導入率を6割以上になることを目標とし、都内企業に対し週3日・社員の6割以上のテレワーク実施を要請しています。)
また、20時以降の不要不急の外出自粛を徹底し、事業継続に必要な場合を除き20時以降の勤務を抑制すること。
時差出勤、自転車通勤等、人との接触を減らす取り組みを強く推進すること。
職場に二酸化炭素濃度測定器を設置し、換気の状況を確認することを促しています。
営業時間の短縮の対象
2020年:
飲食店、映画館・劇場、体育館、プール、学習塾、スポーツクラブ、ライブハウス、図書館、百貨店などクラスターの起きうる施設に対して営業時間の短縮を要請。
緊急事態宣言解除後は地域の実情に応じて各自治体が判断。
2021年:
①年始の緊急事態宣言では、
飲食店に対し、午後8時までの営業時間短縮を要請。
協力店に対し1日最大6万円の協力金を支給。
応じない店舗名の公開を予定しています。宅配・テイクアウトについては時短要請対象外です。
②5月の緊急事態宣言では、
酒類やカラオケを提供する飲食店への休業を要請。酒類を提供しない場合は午後8時までの時短要請をする方向としています。
東京都は、緊急事態宣言期間中、全面的に休業等を実施した店舗には規模や売上高に応じて1日あたり4万~20万円を支給する方向で調整がされています。
路上や公園など、屋外での集団飲酒についても感染リスクが高いとして行動を慎むよう注意喚起がなされます。
また、劇場、映画館、集会場や公会堂、展示場、体育館、プール、ボーリング場などの運動施設、キャバレーやパチンコなど遊興施設も休業要請が出されました。
床面積が合計1000平方メートル(※)を超える商業施設には、生活必需品を扱う店をのぞいて休業を要請するとしています。
平日の終電の繰り上げや週末・休日の本数減、都立高校などで分散登校・オンライン授業を組み合わせ通学する生徒を減らす方針とされています。
※1000平方メートルはどのくらい?バスケットコートが2面分、テニスコート5面分、小学校の教室10部屋分、田んぼ1反くらいです。
再延長とされる6月1日~6月20日は、酒を提供する飲食店への休業要請、酒を提供しない飲食店への時短営業要請はそのままになりますが、大型商業施設の休業要請を一部解除し、平日は午後8時までの時短要請、土日の休業要請が出ています。また、5月中は休業要請が出ていた劇場、映画館、博物館などは、時短での営業が再開しています。
6月21日以降のまん延防止措置下では、飲食店は20時までの時短営業を継続しつつも、感染症対策に取り組んでいる店舗については19時まで酒類の提供が認められることとなりました。
イベント
2020年:上記同様に自粛を要請
2021年:
①年始の緊急事態宣言では、参加人数上限を5000人とし、施設定員50%までとする
②5月の緊急事態宣言では、プロ野球などの大型イベントは原則無観客となる。
③開催は21時まで
また、業種別ガイドラインを遵守し、イベント前後の三密や飲食を回避するための方策を徹底すること、とされています。
解除基準
2020年:基本的対処方針に基づき、直近1週間の10万人あたりの累積新規感染者数0.5人以下程度に抑えていること、医療提供体制・PCR検査の監視体制を含め、総合的に判断。
2021年:ステージ4からの脱却(ステージ3相当に下がったかどうか)
緊急事態宣言中の学校行事や歳時のイベントはどうなる?
1月といえば、成人式、大学入試センター試験など、重要な予定を控えている方も多いのではないでしょうか。
大学入試センター試験のコロナ対策、罹患時の追試についてはこちらで確認をすることができます。
成人式については、市区町村ごとに決定されています。参加予定の市区町村ホームページを確認してみてください。
東京都では、NHKの調査によると中止/開催(式典時間を複数準備)/未定、と対応が分かれているようです。
会場で開催 中止の15区
千代田区・中央区・港区・文京区・台東区・墨田区・江東区・目黒区・大田区・世田谷区・荒川区・板橋区・足立区・葛飾区・北区
会場で開催予定の3区
新宿区・中野区・杉並区
未定の5区
品川区・渋谷区・豊島区・練馬区・江戸川区
(1月5日時点)
NHK 東京23区の成人式 15区が会場に人を集める従来のやり方を中止
さて、さきほど「この宣言がされた対象都道府県の知事は、法的な効力をもって、感染拡大の防止措置/医療体制確保のための措置/国民の生活を安定させるための措置ができる」と記載しました。
そのため、具体的にどのような措置が取られるかは各都道府県によって異なってくる、ということです。
各都道府県知事からも、緊急事態宣言について言及が増えてきています。
47都道府県の感染症対策サイト・各知事の会見ページを一覧にしているので、お住まいの都道府県/通勤先や隣接する都道府県のページを確認する際にご活用ください。
各都道府県知事の会見/新型コロナウイルス感染症対策サイト
各都道府県知事の施策が確認しやすいよう、47都道府県の感染症対策サイトと各知事の会見が確認できるサイトをまとめています。
お住まい、お勤め先、隣接県の情報もぜひ確認してみてください。
休業延長や給与補償はある?
1月6日現在では、協力金などの拡充を検討している、とされています。
昨年の緊急事態宣言では、助成金が出されました。首相官邸のホームページで「生活と雇用を守るための支援策」が公開されています。
ワクチンの接種については?
新型コロナウイルスのワクチン開発が進んでいるとされていますが、実際に接種はいつからできるのでしょうか。
厚生労働省の情報によると、2021年春頃より接種を開始できる可能性があるとしています。
随時こちらのページが更新されるようなので、ワクチン接種について気になる方はこちらをブックマークしておいてもいいかもしれません。
新型コロナウイルス感染症のワクチンの詳細についてワクチン開発と見通し
第2波に備えた対策はどのようにされていた?
緊急事態宣言が解除されてから1か月。7月2日、東京都内で新感染者数が100人を超えたという速報が流れました。
日本で最も人口が多い東京都で再度感染拡大が起きた場合、再度「緊急事態宣言」は発出されるのでしょうか。
東京都では緊急事態宣言解除後、「感染者数」に着目した指標を定めながら医療体制を整えてきました。
6月30日の会見では第2波に備えて、次の2区分を指標としていくとしています。
1.医療の需要を示す「感染状況」
2.医療の供給を示す「医療提供体制」 |
新たに”7つの項目”を設けてそれをモニタリングし、
週1回医療現場の観点・感染症専門の観点から感染状況や医療提供状況のデータ分析をし、現状を評価した上で、都としての対応を決めていく、としています。
◆モニタリングの”7つの項目”
1.感染状況
①新規陽性者数
②#7119における発熱等の相談件数
③新規陽性者における接触歴等不明者(数・増加比)
2.医療提供体制
④検査の陽性率(検査人数)
⑤救急医療の東京ルールの適用件数
⑥入院患者数
⑦重症患者数
今後、第2波・第3波と思われる感染拡大がみられた場合には再度、緊急事態宣言の発出や、外出自粛・休業要請が出される可能性も出てきます。
緊急事態宣言が出されると、どのようなことが起こるのでしょうか?
※非常事態宣言との違いは?地方自治体(都道府県知事など)によって「非常事態宣言」を出されることがあります。
これは特別法を発動するためのものではなく、法的拘束力のない要請や、依頼、注意喚起。
2020年2月28日に北海道で新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、道知事が新型コロナウイルス感染症に対して宣言したものもこれにあたります。
主要な都府の対応はどうなっているでしょうか。
東京都:緊急事態宣言が発令されたらどうする?
小池都知事は4月3日の会見にて
「仮に宣言が出た場合の都におけます緊急事態宣言への対応について、お伝えしておきたいと存じます」と言及しています。
そこでは
1.特別措置法に基づいて外出の自粛を要請する
2.施設・イベント主催者に対して、施設の使用制限・イベント停止を「要請」する。応じない場合「指示」を行う。
3.食料品や衣料品などの生活必需品の販売、銀行・証券取引所などの金融サービスなど、社会・経済生活を維持するために必要なサービスについては衛星南里を確保して引き続き営業する
4.措置に対して不安にこたえるため、コールセンターの開設をして相談体制を強化する
と説明がなされています。
※2.施設・イベントの制限・停止の要請について/制限・停止の要請に従わなかった場合でも、罰則はありません。こういうところが要請の対象になっている、ということで個別の施設名を公表することになっています。それでも従わなかった場合は要請が指示になります。
また、都の取り組みとして
・医療体制について、陽性反応の出ているうちの大半が無症状または軽症のため、より重症な方の病床利用ができるよう、無症状・軽傷者の宿泊施設等の一時滞在施設を確保する(ホテル一棟の借り上げなど)
・学校については都立学校についてはゴールデンウイーク明けまでの休校を実施
・都の施設(動物園、美術館、博物館、図書館など)と都主宰のイベントについてもゴールデンウィーク明けまで中止を継続
としています。
参考:小池都知事「知事の部屋」/記者会見(令和2年4月3日)
4月6日朝の会見では
医療機関への通院、食料の買い出し、職場への出勤など「生活に必要な場合を除き」原則、外出をしないよう要請することを発言しています。
社会生活を維持するために必要な施設(病院、薬局、飲食店、ホテル、公衆浴場)などは、適切な感染防止対策の協力要請を行った上で開店を認めるとしています。
対して、学校(小学校~大学)、学習塾などの施設使用停止、映画館や居酒屋などの休業も要請される見込みです。
4月6日夜の会見では、
都民に対して、徹底的な外出の自粛を要請すること、具体的に
・何よりも外出をしないこと
・3密(密閉、密集、密接)を避ける、週末・夜間の外出を控えること
・行列を作らず、人と人の感覚を2メートル確保すること
・食料品や衣料品など生活必需品を購入するための外出、病院への通院などは引き続き制限をしないこと
・交通機関の運休はしないこと、性急な帰省などの移動を控えてほしいこと
・テレワークを活用し通勤を最小限に留めてほしいこと
を言及しています。
また、福祉保険局長は、保育園の登園について、意訳すると
・保育園について、どうしても親が見られない子や医療従事者の子は保育園で受け止める。自宅で子どもを見てもらえるなら保育園の規模を縮小していく。そういった検討を各園には伝えているところ
総務局長からは、テレワークについて、意訳すると
・外出の自粛を徹底してやりたいため、ある程度大胆にテレワーク等を活用して通勤を縮小してほしいという要請をしていく
という旨の発言がされています。
※具体的な発言についてはこちらを参照ください。
また、
事業者に対して施設の使用制限・停止、イベントの制限を要請すること、とくに下記の3種類に分かれるとしています。
①休業を要請する施設
②種別・種類によって休業を要請する施設
③社会生活を維持する上で必要な施設
※それぞれ具体的にどの施設がどの分類にあたるか国と調整中
また、
・休業または営業時間の短縮で協力を要請する
・感染拡大防止協力金のような仕組みを検討(中小・零細事業所、少人数店舗に対して)
することを発言しています。
病院についてはより重症の方が入院できるよう、軽症・無症状者の方は宿泊療養施設としてホテルを利用すること
ウイルスが影響で失業し、住む場所を失ってしまう方には一時住宅などを提供すること
などに取り組んでいくとしています。
東京都:緊急事態宣言が発令されてから
4月7日、緊急事態宣言を受け、小池都知事が再度会見を行いました。
東京都として2つの条例(※)を制定し、都民の生活を保つとしています。
※1.東京都新型コロナウイルス感染症対策条例
※2.東京都における新型コロナウイルス感染症の蔓延の影響を受けた者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する条例
また、4月10日には緊急事態宣言を受け、休業要請をする施設、種別により休業を要請する施設、休業を要請しない施設が発表されました。
緊急事態宣言を受けた東京都の対応 | |
基本的に休業を要請 | <学習機関>
大学・専修学校・自動車教習所・学習塾 <都立施設> 博物館・美術館・大型図書館・体育館 <各種施設> 水泳場・ボウリング場・スポーツクラブ・劇場・映画館・ライブハウス・集会場・展示場・キャバレー・ナイトクラブ・ダンスホール・バー・ネットカフェ・漫画喫茶・カラオケボックス・麻雀店・パチンコ店・ゲームセンターなど |
種別によっては休業を要請 | 大学などを除く学校・保育所や学童クラブ・通所型介護施設など |
生活インフラとして休業を要請しない | 病院・診療所・薬局
百貨店・ホームセンター・スーパーマーケットの生活必需品売り場・コンビニエンスストア ホテル・旅館 バス・タクシー・レンタカー・電車・船舶・航空機・物流サービス 工場・メディア・葬儀場・銭湯・理美容・質屋・獣医・ランドリー 金融機関や官公庁・飲食店や喫茶店 |
居酒屋を含めた飲食店や喫茶店については、休業は求めないとしていますが、営業時間を短縮するよう要請するとされています。
休業対象を要請される業種をはじめ、休業が要請されなかった業種でも、営業日数や時間が減ることで仕事を失う人が今後出てくるのではないかと懸念されています。
大阪府:緊急事態宣言が発令されたらどうする?
大阪府知事は4月1日の会見にて新型コロナウイルス感染症の現状と今後の対策について下記のように言及をしています。
現在の取り組みと今後の対策として、
・大阪フォローアップセンターを立ち上げ、重症者・軽症者・無症状者に入院選別機能をもたせて医療崩壊を防ぐ
・とくに稼働病棟(現状も運営を行っている病院の病床)と、非稼働病床(現在は病院として運営はしていない(閉鎖している)ものの設備がある施設)の稼働を行い、軽症者については非稼働病棟を活用し病床確保を進めている。
・中等、重症の方については病院に入ってもらって、軽症の方については宿泊施設あるいは自宅待機とする(自宅待機マニュアル、宿泊施設でのマニュアルなどを準備中)
・できるだけ早い段階で緊急事態宣言を打ち出し、何とかこの感染者の急激な拡大を抑えていく。
としています。
まとめ
緊急事態宣言が解除され、宣言外の県ではすでに外出をする姿が見られ始めているようです。
長い期間の外出自粛もあり、大人も子どもも非常事態宣言の解除が、外出許可のように感じられるのかもしれません。
ただ、収束の宣言までは油断大敵。できるだけ落ち着いて、各自感染防止を行い感染リスクを下げることを心掛けていきましょう。
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この記事を書いた人
しゅふJOBナビ編集部