正社員からパートになるには?おすすめの仕事とメリット・デメリットを解説
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働き方

「フルタイムで勤務しているけど、家事や育児との両立で、いつも時間に追われている。」
「家族との時間も大切にしたいけど、自分の時間も欲しい。」
ライフステージの変化に伴い、家庭と育児の両立を考えて、正社員からパートになりたいと検討している主婦の方もいるでしょう。
パートという働き方には、時間の自由さや気持ちのゆとりなど、正社員の頃には得られなかった魅力がたくさんあります。
この記事では、正社員からパートになるメリット、デメリットや注意点を詳しく解説します。
実際にパートを選んだ主婦のリアルな声やおすすめの仕事もご紹介しているので、参考にしてくださいね。
もくじ
結婚・出産が理由で正社員を退職したことがある主婦は約8割
女性の働き方を取り巻く環境はここ数年で大きく変化しています。結婚・出産・介護といったライフイベントを機に、フルタイム勤務が難しくなる人も増えているのです。

しゅふJOB総研の調査によると、正社員として働いた経験がある人のうち、結婚や出産が理由で退職したことがあると回答した人の割合は78.2%に及びました。
また、下記のような理由から、正社員を続けることに無理を感じていると答えています。

「心身に負担を感じた」:46.4%
「時間的に続けにくかった」:43.9%
「家族の協力が得られなかった」:25.4%
さらに、ビースタイルグループの調査では、「美容・健康の時間が足りない」と感じる女性が最多。自分のケアすら後回しにしながら働く現状に、限界を感じる人も少なくありません。

出典:働く母に聞く【結婚・出産を機に“正社員”を辞めた経験は?】 「辞めたことある」80.1%/退職理由「心身に負担」46.4%
出典:【ママが優先したい時間】理想と現実にギャップ、1位は「美容・健康」
正社員からパートになるメリットとは?

正社員からパートになることで、「時間の余裕ができた」「家庭との両立がしやすくなった」という声は多くあります。
ここでは、実際にどんなメリットがあるのかを、具体的に見ていきましょう。
時間の自由度が高い
パート勤務は、勤務日や勤務時間を自分の生活リズムに合わせて選べる職場が多く、家庭との両立がしやすいのが大きな特徴です。
朝は家事や子どもの支度を済ませてから出勤し、午後は買い物や夕食の準備の時間に充てるなど、自分のペースで働けるのがパートの魅力です。
無理なく続けられる範囲で働くことで、心にも時間にも余裕が生まれ、家庭も仕事もどちらも大切にできるバランスを保てます。
さらに、パート勤務なら「学校行事の日だけ休みたい」「子どもの体調次第でシフトを調整したい」といった柔軟な対応も可能。特に子育てや介護をしている主婦にとって、予定に合わせて働けるという自由度は安心感そのものです。
心身の負担が軽くなる
パート勤務の場合、業務の範囲が明確で、仕事とプライベートの切り替えがしやすくなります。
帰宅後にやり残した仕事のプレッシャーを感じることも少なくなり、家事・育児・自分の時間をバランスよく確保できるようになります。
また、心のゆとりができることで、「家族との関係が穏やかになった」「体調を崩しにくくなった」という実感を持つ人も少なくありません。
精神的にも身体的にも負担が軽くなることで、働くことを前向きに楽しめるようになるのが、パートに変える大きなメリットの一つです。
家族とのコミュニケーションが増える

しゅふJOB総研の調査で、主婦たちが「これから最も優先したい時間」として挙げた回答は、「家族とのコミュニケーション時間」(46.1%)。
家庭で過ごす時間の質を高めたいと考える主婦が、近年ますます増えています。
パートに勤務形態を変えて、働く時間が調整できるようになることで、家族との時間を意識的に確保できるようになります。
パートで働くことは、単に働く時間を減らすということではなく、家族と過ごす時間を取り戻すという大切な選択です。
生活の中にゆとりが戻ることで、日々の満足度や幸福感が自然と高まっていくのです。
出典:【ママが優先したい時間】理想と現実にギャップ、1位は「美容・健康」
正社員からパートになる際のデメリットと注意点

正社員からパートになると、時間や心のゆとりが増える一方で、当然ながらいくつかのデメリットもあります。
ここでは、事前に知っておきたいポイントを整理しましょう。
給料・収入が下がる
パート勤務になると、月収・ボーナス・昇給の機会が減ることが一般的です。また、正社員と比較して働く時間が短くなる分、収入も比例して減少します。
更に、交通費の上限や福利厚生(退職金・有給・社保)などがフルタイム社員より制限されている場合が多く、収入と保障面が大きく減る場合もあります。
ただし、働く時間が短くなることで、下記のような生活全体のバランス改善によるプラス効果も期待できます。
- ・子どもの送迎や家事に余裕ができる
- ・外食や時短サービスに頼らずに済む
- ・ストレスや体調面の負担が軽くなる
収入は一時的に下がっても、暮らしの満足度が上がることこそ、パートに変える最大のメリットの裏返しです。
扶養・社会保険の壁を理解しておく
パート勤務で働く際に、意識しておきたいのが扶養と社会保険の壁です。
とくに、扶養内で働きたいと考えている場合は、年収の上限を理解しておくことがとても大切です。
「手取り」「保険料」「控除」の仕組みが大きく変わるラインは下記の3つです。
- ・103万円の壁 … 所得税が発生
- ・106万円の壁 … 一定の条件を満たすと、社会保険(健康保険・厚生年金)への加入義務が発生
- ・130万円の壁 … 扶養から外れ、自分で社会保険に加入する必要がある
たとえば、年収106万円を少し超えただけでも、勤務先が社会保険適用事業所の場合、健康保険や厚生年金への加入義務が発生することがあります。
「気づいたら手取りが減っていた…」という声も珍しくありません。
そのため、パートに変える前に勤務日数や時給、シフトの入り方をもとに年収を試算しておくことが重要です。
求人応募の前に、「扶養内で働きたい」「保険に入りたい」などの希望をあらかじめ伝えておくと、雇用側も条件を調整しやすくなります。
働く時間・年収・家庭の状況のバランスを見ながら安心して働くために、税金や社会保険の仕組みを事前に理解しておきましょう。
キャリアが途切れるリスクも
正社員からパートになることで、昇給やスキルアップのチャンスが減る場合があります。
とくに事務職や専門職など、経験を積み重ねて評価される職種では、「任される仕事の範囲が狭くなった」「成長の実感が持てない」と感じる人も少なくありません。
また、パート勤務になると責任あるプロジェクトやリーダー職に就く機会が減るため、キャリアの継続性が途切れたように感じる人もいます。
このため、将来、また正社員に戻りたいと思ったときにブランクを感じやすいのも事実です。
しかし、最近では企業の考え方も大きく変化し、短時間正社員制度を導入している企業や、「正社員登用あり」「子育て後に再フルタイム可」といった求人も増えており、ライフステージに合わせてキャリアを続けられる環境が少しずつ整ってきています。
契約内容は必ず書面で確認する
勤務時間や業務範囲、有給休暇などの条件は、口約束ではなく契約書でしっかり確認することが大切です。
あとから「聞いていなかった」「条件が違った」といったトラブルを防ぐためにも、必ず書面で内容を明確にしておきましょう。
雇用契約書には、給与・勤務日数・社会保険の有無など、働く上で重要な情報が記載されています。
不明点がある場合はそのままにせず、契約前に確認する姿勢を持つことで、安心して長く働けます。
パートという働き方を選んだ主婦の本音
パートには家事や子育てとの両立がしやすいメリットもあれば、収入が安定しないなどのデメリットもあります。
メリット・デメリットを踏まえた上で、パートという働き方を選んだ主婦のみなさんに「どうしてパートを選んだのか」聞いてみました。
「家事や育児をしながら正社員のように出張したり、残業することは厳しい。フルタイムより時短がいい!」
「正社員だと土日の出勤が出てくることも。子どもと過ごす時間を増やしたいからパートがよかった。」
「少ない日数・短時間であれば、子どもが体調を崩した時も欠勤のリスクが減ると思った。」
特に、小さなお子さんを育てながら働く主婦にとって、時間の融通が利くというのは何よりも大きな安心感です。夕食の準備やお風呂、寝かしつけなど、家庭のリズムを崩さずに働けるのは、正社員ではなくパートという働き方だからこそできること。
子どもの急な発熱や行事への参加など、予定外の出来事にも柔軟に対応できる点は、精神的にも大きな支えになります。
また、パートを選ぶ理由は家庭のためだけではありません。「社会とつながっていたい」「いずれフルタイムに戻る前のリハビリとして働きたい」というように、自分らしく社会と関わるためにパートを選ぶ主婦も増えています。
家事も育児も大切にしながら、無理なく仕事を続けられる。
そんな柔軟さこそが、「正社員からパートに変える」最大の魅力なのかもしれません。
正社員からパートに働き方を変えたい場合どうすればいいの?
ここでは、正社員からパートに働き方を変えたい場合の具体的な方法を紹介します。
同じ会社で正社員からパート転換を相談する
人間関係が良好なら、まずは「時短勤務」や「パート契約」への変更を相談してみましょう。正直に状況を伝えて相談することで柔軟に対応してもらえる可能性もあります。
生活リズムを優先できる「週3日・時短勤務」の求人を探す

ビースタイルグループの調査によると、主婦が理想と感じる労働時間の平均は週20.9時間。限界は26.4時間という結果が出ています。
つまり、週3日、4〜6時間ほどパートとして働くことが、無理なく続けやすいラインだといえます。
ただし、実際に働き始めると「気づけば週5勤務になっていた…」というケースも。
その原因として、
- ・出勤日数を少しずつ増やした(または増やされた)
- ・週3日では収入が足りず、日数を増やした
- ・子どもの成長に合わせて、もう少し働きたいと感じた
など、働くうちに欲が出ることもあるでしょう。
だからこそ最初は、「週3日」「時短」「無理のないシフト」など、ゆとりある条件からスタートするのが長続きのコツです。
週3日勤務であれば、家事・育児との両立がしやすく、「子どもの行事や家族の予定に合わせて休みたい」「平日に自分の時間も取りたい」といった希望も叶えやすい働き方です。
出典:主婦層96.7%が「収入を増やしたい」/ 増やす方法:「転職」59.9% 「副業」55.8%
週3日のパートで働きたい主婦におすすめの仕事3選

週3日で働きたい場合、シフト制で柔軟に働ける職場を中心に探すのがおすすめです。ここからは、おすすめの仕事をご紹介していきます。
スーパーのレジや品出しのスタッフ
スーパーでは、レジ対応や品出し、清掃などの軽作業が中心です。午前中だけ・夕方だけといった時短勤務ができる職場も多く、週3日から無理なく始められるのが魅力です。
また、扶養内で働ける求人が多く、家庭との両立を重視する主婦の方に人気があります。自宅近くで見つけやすく、通勤時間を短縮できる点も嬉しいポイントです。
飲食店のホール・キッチンスタッフ
飲食店では、ホールでの接客やキッチンでの調理補助など、主婦の方にも始めやすいお仕事が多くあります。
特に10〜15時だけなど、家庭の時間に合わせて働けるランチタイム中心のシフトが人気です。平日のみ・週3日勤務など柔軟な働き方ができる店舗も多く、子育てや家事との両立を重視したい方にぴったりです。
オフィス内軽作業・事務補助
パソコンの基本操作ができる方におすすめなのが、オフィス内での軽作業や事務補助のお仕事です。
主な業務はデータ入力やファイリング、書類整理などで、ブランクがあっても始めやすい職種です。
最近は、週3日勤務や1日5時間程度の時短事務求人も増えており、家庭との両立を重視する主婦の方にも人気があります。
忙しい主婦にぴったり!しゅふJOBで柔軟に働けるシフト制求人を探そう
しゅふJOBには、時間や曜日が選べる、シフトに融通がきくお仕事がたくさん掲載されています。
「週3日だけ働きたい」「曜日を固定したい」そんな希望を叶えたい方は、しゅふJOBをチェックしてみましょう。
まとめ
結婚や出産、子育てなど、ライフステージの変化によって「正社員からパートに転職したい」と考える方は少なくありません。
フルタイム勤務では難しかった家事・育児との両立も、パート勤務なら時間の融通がきき、家庭を優先しながら働くことができます。
一方で、収入の減少や社会保険・扶養の壁など、注意しておきたい点もあります。パートのメリットとデメリットを理解しておくことで、後悔のない選択ができるでしょう。
最近は、週3日勤務や時短勤務など柔軟なシフト制の求人も増えており、正社員時代には得られなかった自分らしい働き方が実現できます。
家族との時間も、自分の時間も大切にしたい方は、まず「しゅふJOB」で理想のパート求人を探してみましょう。
























