履歴書の<本人希望欄>どう書けばいい?パート応募時によく書かれる例・NG例をご紹介
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仕事の探し方

パートに応募する際、履歴書の記入で迷ったことはありませんか?
特に「本人希望欄」は、決まった内容がなく自由に記入できるため、「何を書いたらいいんだろう?」と困る方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、パート求人への応募で記入する「本人希望欄の書き方」について解説します。
・本人希望欄に記入するときに押さえておきたい2つのポイント
・パート応募時の本人希望欄に書くべき内容
・履歴書の本人希望欄には書かない方がよいこと
すぐに使えるテンプレート文章もご紹介しますので、本人希望欄の記入にお悩みの方はぜひご参考ください。
もくじ
パート応募時の「本人希望欄」に記入する2つのポイント
まず、履歴書の「本人希望欄」は、応募者の希望を自由に記入する欄ではありません。決まった型がないからといって、避けるべき内容まで記載しないように注意しましょう。ここでは、本人希望欄に記入するときに押さえておきたい2つのポイントについて解説します。
ポイント1:パート勤務として最低限お願いしたいことを書く
履歴書の本人希望欄には、勤務する上で最低限企業側にお願いしたいことを書きます。パート採用において、家庭の事情や体の調子などで、働きたいけれど一定の条件があるという方はめずらしくありません。これだけは、という希望をあらかじめ履歴書に記入しておけば、面接などに進んでも安心して選考を受けられるでしょう。
ポイント2:希望する理由も合わせて書くと好印象
履歴書の本人希望欄に希望の勤務条件を記入する際は、なぜその条件を希望するのかといった理由も合わせて書いておくことが大切です。以下の例で解説します。
・理由の記載なし:希望勤務時間は16時まで、土日は勤務不可
・理由の記載あり:保育園に通っている子どもがおり、お迎えがあるため16時までの勤務を希望します。
理由まで記入しておけば、採用側にとっても「なぜこの希望なのか?」が理解でき、検討しやすくなるでしょう。必ずしも書かないといけないものではありませんが、理由まで書いてあると納得感や説得力が増すといったメリットがあります。
パート履歴書の本人希望欄に書くべき内容とテンプレ文章
ここからは、履歴書の本人希望欄に書くべき内容と、そのまますぐに使えるテンプレート文章をご紹介します。
| 項目 | 内容 |
| 勤務可能日・時間帯 | ・勤務できる曜日や時間帯
・勤務シフト |
| 勤務開始可能日 | ・採用された場合に働き始められる最短日 |
| 希望の勤務地 | ・応募要項に勤務地が複数記載されていれば、希望する勤務地を選んで書く |
| 希望の職種 | ・応募要項に募集職種が複数あれば、希望する職種を選んで書く |
| 扶養内で働きたいかの希望 | ・収入を夫の扶養内で収めたいかどうか |
勤務可能日・時間帯
勤務できる曜日や時間帯は、採用担当者がもっとも知りたい項目の一つです。子どもの学校行事や習い事、介護などのスケジュールを考慮し、確実に着ぬできる日時を明記しましょう。曜日だけでなく、具体的な時間帯も記載することで、採用側が働いてもらうイメージを作りやすくなります。
<テンプレート文章>
・「月曜日から金曜日の、朝9時から16時まで勤務可能です。」
・「火・木・土の10時から15時までの勤務を希望します。」
・「平日週3日程度、9時30分から14時30までの勤務希望です。」
勤務開始可能日
採用が決まった場合、いつから働き始められるかも伝えておきましょう。即日勤務が可能な場合や、現在別の仕事をしている、もしくは家庭の事情で調整が必要な場合なども、具体的な日付を示すことが大切です。
<テンプレート文章>
・「採用決定後、すぐに勤務開始可能です。」
・「〇月〇日より勤務を開始できます。」
・「現職の引継ぎのため、採用後1ヶ月程度の猶予をいただけますと幸いです。」
希望の勤務地
応募先の企業が複数の店舗や事業所を持っている場合は、希望する勤務地を明記しましょう。自宅からの通勤時間や交通手段を考慮し、無理なく通える場所を選ぶことが、パート勤務として長く働き続けるポイントにもなります。
<テンプレート文章>
・「〇〇店での勤務を希望いたします。」
・「〇〇支店、または△△視点での勤務が希望です。」
複数の勤務地で対応可能な場合は、採用の可能性が広がるためその旨も記載しておくとよいでしょう。
希望の職種
募集要項に複数の職種が記載されている場合は、自分が希望する職種を記入することがおすすめです。これまでの経験やスキルを活かせる職種を選ぶことで、採用の可能性が高まるかもしれません。また、複数の職種に興味がある場合は、優先順位をつけて記載しておくと、応募先の採用イメージが湧きやすくなります。
<テンプレート文章>
・「販売スタッフとしての勤務を希望します。」
・「第一希望は事務職、第二希望は受付業務です。」
・「調理補助、または清掃スタッフを希望いたします。」
扶養内で働きたいかの希望
配偶者の扶養範囲内で働きたい場合は、その旨を記載することが重要です。パート勤務を希望し、扶養内で働きたい方といっても、考えている扶養の限度額は異なります。具体的に金額を記載できると、企業側もシフトの調整がしやすくなるでしょう。
<テンプレート文章>
・「年収130万円以内での勤務を希望いたします。」
・「扶養の範囲内(年収103万円)で勤務したいと考えております。」
本人希望欄に書かない方がよいことは?NG例をご紹介
書類選考の段階で良くない印象を与えてしまうのは避けたいですよね。そこで、履歴書の本人希望欄に書かない方がよいことについてまとめました。
給与や待遇面の希望を書きすぎると印象ダウン
働く上で給与や待遇面は大切なことですが、時給や交通費、休憩に関することなど希望を書き過ぎると、印象がダウンしてしまうかもしれません。
「仕事へのやる気はあるのかな?」と捉えられ、採用から遠ざかってしまう可能性もあります。特に給与や福利厚生面については、履歴書に記載するのではなく面接で伝えたり質問するのがベターです。
希望が多すぎるとプラスの印象にはなりにくいため、最低限の希望を記載するようにしましょう。
空欄もしくは「特になし」
もし「本人希望欄に記載したいことがない」「勤務の希望は思い浮かばない」といった場合でも、空欄や「特になし」と記載して提出するのはおすすめできません。
もし勤務に特筆すべき希望がない場合でも「貴社の規定に従います。」と記入しておくのがよいでしょう。希望がないからといって空欄にしておくと、仕事への意欲に疑問を持たれる可能性があります。
募集要項の範囲外の希望
募集要項に記載されていた応募条件の範囲を超える希望についても、記入するのは控えた方がよいでしょう。条件外の希望を記載すると「募集要項をきちんと確認していないのかな?」といったマイナスな印象になりかねません。
たとえば、朝の時間帯のスタッフを募集しているのに「昼から夕方の時間帯を希望します」と記入してしまうと、募集していない時間帯に応募したことになってしまいます。
記入前に募集要項をきちんと見直し、範囲外の希望になっていないか確認しましょう。
NGな本人希望欄の書き方、具体例
こんな本人希望欄は誤解を与えかねないので避けたほうがベター、という事例もあるのでご紹介します。
意外と書いている人、多いのでお気をつけください…!
『家庭との両立のため、10時~16時の勤務を希望します。』
一見問題なさそうですが「家庭との両立のため」だけでは、家庭優先で仕事は二の次、応募者の身勝手な都合という印象を与えてしまうこともあります。
もっと具体的に、幼稚園へ通う子供のお迎えのため、同居している義母の介護があるため、など状況が分かるように記入することをおすすめします。
身勝手な印象を与える書き方としてもう一つご紹介します。
たとえば、募集要項で「営業事務」を募集しているにも関わらず、
『営業アシスタントを希望します。』
と、職種名を勝手に書き換えて記入しているケースです。
必ず、求人募集に記載されているとおりの職種名で希望を書くようにしましょう。
企業によっては社内に営業事務と営業アシスタントがそれぞれ存在して、業務が違うこともあるためです。
採用担当者に『自分勝手なひと』と思われてしまっては、書類選考も通りにくいですし、仮に採用されたとしても第一印象が悪いと不安が残ります。
本人希望欄を記入する前に、ノートなどに下書きしてみて自分が採用担当者になった気持ちで読んだときにどう感じるか試してみるのもよいでしょう。
履歴書の本人希望欄はポジティブな書き方で自己PRになる
子育てや介護などをしながらパートに応募する場合でも、書き方次第では好印象を与えることができます。
否定ではなく肯定する言葉遣いを選ぶ
ちょっとしたことですが、否定形ではなく肯定的な書き方が好印象です。
たとえば「火・水は勤務できません。」よりも「月・木・金の勤務を希望します。」という書き方にすると、採用する側はポジティブな印象を持ちます。仕事に対する前向きさのアピールにもなりますので、肯定的な言葉遣いを心がけてみましょう。
仕事に対する熱意を伝えよう
「家庭の事情がある場合も出来る限り職場に迷惑をかけないように努力する」や、「お仕事を優先して頑張りたい」など熱意を書き添えておくことで、印象がアップすることもあります。
子育てや介護と両立させる前提で応募してきているという熱意が伝わると、自己PRにつながるため、ご自身の言葉でぜひ考えてみてください。
パート勤務でも長く働けることをアピールする
長期勤務を希望する方は、本人希望欄に「長期勤務を希望します。」と明記することがおすすめです。パートであっても、採用したら長く働いてほしいと考える企業は多いもの。明記されていれば、それだけで好印象につながります。
また、フルタイムで働けないことが、必ずしも企業に敬遠されるわけではありません。たとえば、扶養内での勤務が希望であれば、応募の段階で伝えておく方がベターです。企業側からすれば、採用してから実際はそんなに働けないということを知るよりも、前もって勤務してもらえる日数や時間を知っておく方が安心して採用できます。
ちょっとした気配りを忘れない
もし家庭の事情などで連絡のつかない時間帯がある場合も、記入しておくと親切です。「平日のご連絡は○時以降、○時までにいただけますとありがたいです」など。
具体的な時間帯を書いておくと、相手のことを考えた丁寧な人、と好印象にもつながります。
パート応募時の本人希望欄シチュエーション別記入例
ここからは、シチュエーション別に今すぐ使える記入例をご紹介します。お読みいただき、ぜひ活用してください。
・扶養範囲内で働きたい場合
『8時から17時の間で、夫の扶養控除の範囲内での勤務を希望します。』
・子どもが小さいので働く時間に制限がある場合
『子どもの保育園へのお迎えがあるため、9時~17時までの勤務を希望します。』
・子どもの長期休み中は出勤できない場合
『子どもの保育園の休園のため、年末年始(12・29から1・3)休みを希望します。』
・子どもの学校行事で休みを取りたい場合
『子どもの学校行事が入ることがありますが、1か月前には日程がわかりますので、事前にご相談の上、ご迷惑をお掛けしないように致します。』
・勤務開始日に希望がある場合
『現在の職場を○月○日に退職予定のため、○月○日からの勤務を希望します。』
面接対策でも採用率UP!自己紹介・自己PRのコツ
履歴書が書き終わったら、コピーしておくことがおすすめ!履歴書が面接準備に役立ちます。
面接がスタートしたら、ほぼ必ずと言っていいほど聞かれる「まずは、自己紹介をお願いします」。
仕事に対する熱意を話した!と思ったら、つぎは「では、次に自己PRをお願いします」と聞かれるということもあります。
自己PRと自己紹介の違いは何でしょうか。
実は、面接官からすると、「自己紹介」と「自己PR」では、聞きたい内容が異なります。
・自己紹介…自分の人物像を紹介するもの
・自己PR…自分が、会社・職場・お客様にどのような貢献ができるかをアピールするもの
です。
本人希望欄に書いた内容は、自己PRに繋がる、とお伝えしましたね。記入した用紙を見ながら話す内容を考えてみてください。
ただし、あれもこれも伝えたい!と長く話してしまうとマイナスイメージに繋がることもあります。
要点をまとめて話すには、ちょっとしたコツがあります。こちらの記事にもまとめているので、あわせて読んでみてください。
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好感度バツグンの本人希望欄で、パート採用に成功しよう!
本人希望欄には、勤務時間、職種、通勤方法、扶養範囲内など、希望を解りやすく簡潔に書くのがコツです。
履歴書の本人希望欄では、お願いする姿勢を忘れずに、最低限の希望を上手に伝えられるとベスト。細かいことは面接時に会話の中で伝えることにしましょう。
本人希望欄の書き方で企業から好印象をもってもらえたら、書類選考から面接、採用につながりやすくなります。また、実際に働き始めてからも家庭の事情を考慮してもらいやすく、働きやすいというメリットもあります。
既に主婦が多く働いている企業では、子ども都合のお休みはよくあること!と理解があるケースが多いでしょう。それでも、できるだけ頑張りたいという気持ちが伝わると、企業側も応援してくれやすくなります。
自分が働くことを応援してもらうためには?を考えてみると、扉が開くかもしれません。
この記事を参考に、ぜひ好感度バツグンの履歴書を作成してみてくださいね!





















