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パートの平均月収はいくら?2種類の扶養や年収の壁から損しない収入を解説!

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働き方

お仕事をする以上、気になるのはやはり「収入」。

「扶養内で働きたい!」

「社会保険料を引かれるのはちょっと…」

「税金や保険は気にせずに、がっつり稼ぎたい」

と、収入を調整している方も多いのではないでしょうか。

今回は、パートの月収や年収についてお悩みの方に向けて、以下の内容をお届けします。
・2025年最新!パートで稼げるリアルな平均月収
・パートの目標収入を決めるために知っておきたい「2種類の扶養」
・扶養内で働きたい人向け「年収の壁」
・扶養を超えて働きたい人向け「損をしない年収」

目標収入別におすすめの働き方もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

もくじ

パート主婦の平均月収はいくら稼げる?

まず、厚生労働省が調査した「パートタイムの平均月収」の最新データをご紹介します。

【2025年最新データ】パートの平均月収は約11万1,000円

厚生労働省の「毎月勤労統計調査 令和7年8月分結果確報」によると、パート全体の平均月収は11万1,332円という結果でした。年収に換算すると「133万5,984円」です。

パートタイム平均月収の変化

・2025年(令和7年)8月:11万1,332円
・2024年(令和6年)8月:10万8,978円
・2023年(令和5年)8月:10万2,866円
・2022年(令和4年)8月:10万458円
・2021年(令和3年)8月:9万6,357円
・2020年(令和2年)8月:9万7,520円

出典:毎月勤労統計調査(全国調査・地方調査):結果の概要(厚生労働省)

上記の推移をみると、年々パートの平均月収も上昇傾向であることがわかります。注意したいのは、このデータは「主婦」に限ったものではないということ。たとえば、主婦に限って調査した場合、以下のような理由から月収は平均を下回る可能性も考えられます。

家事と仕事の両立を考えて、働く時間をセーブしている主婦が多い

令和5年版 労働経済の分析 -持続的な賃上げに向けて-」によれば、大手・中小企業で働くパートの多くが年収を50万円以下(月収に換算すると約4万1,000円)に抑えていました。

パート勤務者の平均労働時間は1か月で約78時間。この時間は、フルタイム勤務(平均労働時間1か月160時間)のおよそ半分です。

つまり「週に3日程度、1日6時間の時短勤務をしている人が多い」ということになります。

パートで働いている場合、家事と仕事の両立を考えて、働く時間をセーブしていることがわかります。

扶養控除内で働きたい主婦も多い

夫の扶養から外れてしまわないように、調整してこの額に収めている人が大勢いると思われます。
※150万円をこえると配偶者の扶養控除がうけられなくなります。

ただし、所得税・住民税は「超えた金額分」が課税対象となるので、手取り額がマイナスになるというものではありません。

その先にも、社会保険の壁や税金の壁など、収入額によって家計が左右されるため、パート主婦は簡単に収入アップを目指せない現状があるようです。

あとはここから「勤務時間をどう増やすか」「収入の壁にどう立ち向かうか」

そこがパート主婦の働き方の迷いどころです。

パート・アルバイトが目標月収を決めるために知っておきたい2種類の扶養

パート・アルバイトで働く場合に月収の目標額を決める際、2種類の扶養について把握しておきましょう。

下記にて、社会保険上の扶養と税制上の扶養について解説します。

社会保険上の扶養

社会保険上の扶養とは、扶養者が加入する社会保険の被扶養者になることです。

例えば、配偶者が企業勤めをしている主婦(主夫)の場合。特定の条件を満たすと被扶養者とみなされ、自分で健康保険料や年金保険料を納めなくても医療保険制度の対象となり、老後に年金を受け取れます。

ただし、国民健康保険には扶養の考え方はありません。配偶者が企業勤めではなく、自営業などで国民健康保険加入者の場合は、主婦(主夫)の方も自分で保険料を納める必要があります。

税制上の扶養

税制上の扶養は、所得税や配偶者控除などに関するものです。扶養に入ることで、自分が納める税金の負担が軽減されます。

また、被扶養者を養う扶養者の場合、配偶者控除・配偶者特別控除などの所得控除を活用できる可能性があります。

扶養に入るなら、税制上の扶養・社会保険上の扶養の両方を見据えて月収を調整しなければなりません。そこで下記にて、扶養に入るための具体的な「年収の壁」について解説します。

【扶養内で働きたい人向け】扶養に入るための「年収の壁」とは

パートの年収ごとに税金や社会保険、配偶者控除への影響は変わります。まず、年収の壁に関わる3つの要素があります。

1.所得に対して税金が課税される
2.社会保険料の支払いが発生する
3.配偶者の収入が変動する

上記に関連するのが、「年収の壁」です。ここからは、主な年収の壁について解説します。

・年収100万円の壁
・年収103万円の壁
・年収106万円・130万円の壁
・年収150万円・201万円の壁

年収100万円の壁

年収100万円の壁は、住民税に関するものです。

年収を100万円以下に調整すると住民税がかからない場合が多いですが、税金がかかる年収のボーダーは、自治体により異なります。

したがって、パートで本格的に働き出す前に自治体に確認しておきましょう。

年収103万円の壁

年収が103万円を超えると、所得税の支払い義務が発生します。

つまり、103万円以下に年収を抑えると、自分は所得税を納付せずに済み、配偶者は所得税の配偶者控除を適用可能です。

配偶者控除とは、配偶者の所得が48万円以下のときに受けられる所得控除です。年収からは給与所得控除分の55万円を差し引けるため、年収103万円なら所得は48万円となり配偶者控除が適用されます。

参考:No.1190 配偶者の所得がいくらまでなら配偶者控除が受けられるか|国税庁

年収106万円の壁・130万円の壁

年収106万円の壁は、社会保険に関するものです。

以下の条件全てに該当する人は、年収106万円以下に収めなければ社会保険料の負担が生じます。

・厚生年金の被保険者数が51人以上の会社で勤務
・週の所定労働時間が20時間以上
・所定内賃金が月額8.8万円以上
・雇用期間が2か月を超える
・学生ではない

また、年収130万円の壁は、上記以外の職場で勤務している人に国民健康保険や国民年金保険料の支払いが発生する年収です。前年の所得や住んでいる自治体などによっていくら支払うか異なるため、事前に確認しておきましょう。

※参考:パート・アルバイトのみなさま|社会保険適用拡大 特設サイト|厚生労働省
※参考:短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大のご案内|日本年金機構

年収150万円・201万円の壁

配偶者の年収にも依拠しますが、自分が年収103万~150万円以下の場合は配偶者特別控除の満額(38万円)が控除されます。

ただし、年収150万円を超えると控除額が段階的に減っていき、年収が201.6万を超えると配偶者特別控除が完全になくなります。

※参考:No.1195 配偶者特別控除|国税庁
※参考:No.1800 パート収入はいくらまで所得税がかからないか|国税庁

主婦が気になる年収の壁に関して、下記の記事にてさらに詳しく解説しています。ご自身の年収にかかわることですので、この機会に分からないことをすべてクリアにしましょう。

103万の壁・106万の壁・130万の壁・150万の壁とは?知っておきたい扶養内や扶養控除を解説!

【扶養を超えて働きたい人向け】パートの最適な年収は?

パートで働く人の多くが気にするのが「年収106万円の壁と130万円の壁」。この年収を超えると社会保険の加入義務、もしくは国民健康保険と国民年金保険料の支払い義務が発生するためです。

場合によっては、106万年ならびに130万円を超えた後の方が手取り額が少なくなり「損をした気分」になる方もいるでしょう。そこでここからは、もし106万円・130万円を超えて働く場合、どのくらいの年収ならいわゆる「損をしない」で働けるのかを解説します。

106万円の壁の場合、年収126万円以上なら「損しない」

まず、106万円の壁を超えて社会保険に加入する場合について解説しましょう。106万円の壁を越えない場合は、月額給与が8万8,000円以下である必要があります。8万8,000円を超えて、手取り額を減らさないように働くための月収目安は「約10万5,000円」です。これは、年収に換算すると約126万円に値します。

たとえば月収10万円を下回ると、社会保険料の支払い分を差し引いて手取り額が8万8,000円を下回るため、手取り額が減ってしまうと覚えておくとよいでしょう。

130万円の壁の場合、年収155万円以上なら「損しない」

続いて、130万の壁を超えて社会保険に加入する場合。130万円の壁を超えない場合は、月額給与が約10万8,000円以下である必要があります。これを超えて手取り額を減らさないように働くための月収目安は「約12万9,000円」です。これは、年収に換算すると約155万円に値します。

12万9,000円を下回ると、社会保険料の支払い分を差し引いて手取り額が10万8,000円を下回るため、手取り額が減ってしまう可能性があります。

参考:社会保険適用拡大特設サイト(厚生労働省)

扶養から外れるメリットとデメリット

扶養から外れて社会保険に加入するメリットとデメリットには、以下が考えられます。

メリット デメリット
・傷病手当金が受け取れる

・出産手当金が受け取れる

・受け取れる年金額が増える

・手取り額が減る可能性がある

 

手取り額が減ると、短期的には損をした気分になるかもしれません。しかし、長期的な目線で見ると年金額に影響があったり、万が一の備えになったりもします。家族とも話し合いながら、ライフプランに合う働き方を見つけましょう。

パートで収入を増やすコツ

社会保険加入も視野に入れ、パートでの収入を増やしたい方向けに「収入を増やすコツ」をご紹介します。『しゅふJOB総研』の調査によると、「パートで働いているとしたら、収入を増やすためにどんな方法が有効だと思いますか?」という質問に対して、もっとも多い回答を集めたのが「副業(55.8%)」でした。

ほかにも、以下のような方法で収入アップを目指せます。

・より時給の高いパートに転職する
・今の職場でパートのまま労働時間を増やす
・今の職場で賃上げ交渉を行う
・労働時間の長い職場に転職する

環境を変えようとすると、エネルギーが必要です。無理をしすぎて体調を崩したり、家庭との時間のバランスが取れなくなったりしないよう、自分にとってベストな働き方を探してみましょう。

引用:主婦層96.7%が「収入を増やしたい」/増やす方法:「転職」59.9%「副業」55.8%(株式会社ビースタイル ホールディングス)


【目標月収別】おすすめの働き方を紹介

パート主婦の理想の収入額は、家庭状況により変わってきます。

状況別に年収の目標額を設定すると、どんな働き方がいいのかわかってきますよ。

「扶養内で働きたい」「扶養を外れて思いっきり稼ぎたい」など、目標に合わせてチェックしてみてください。

ケース1.夫の扶養控除を外れたくない&家事や育児を大事にしたい

→103万円以内の扶養内で働く

所得税がかからず、配偶者控除もなくならない働き方です。年金の支払いも3号被保険者として免除され、給料から極力何も引かれずに済みます。

ケース2.夫が自営業、もう少し世帯収入を増やしたい

→130万以内を目標に働き方を増やしてみる

年収が130万円を超える見込みとなると、年金や社会保険に加入することになります。夫が自営業や個人事業主の場合、扶養控除は関係ないので、このラインぎりぎりまで働くのがおすすめです。

※ちなみに社会保険は、「見込み」加入なので、長く働くのであれば逃れるのは困難です。いっそ150万オーバーを目指したほうがお得かもしれません。

ケース3.将来を考えて厚生年金に加入したい。しっかり稼ぎたい!

→150万オーバーでがっつり稼ぐ

年収150万円を超えると社会保険や税金が差し引かれても、損は無くなると言われています。170万円をこえてくると、手取りの収入が増えプラスの収入となります。

この域に達すると給与計算は正社員とほぼ同じ。さらなる収入アップを目指してもよいかもしれません。

 

収入の調整と、やりがいのバランスの取り方は?

収入を調整しようとすると、どうしても勤務時間が短くなるもの。

時短で働くパート主婦に話を聞くと

「会社が忙しい時期なのに残業できず、申し訳ない」
「簡単な仕事しか任せてもらえないので、達成感がない」

といった声も聞こえてきます。

ここからはそんなパート主婦でも、やりがいを感じる事ができるお仕事をいくつかご紹介します。


短い時間内でやりがいを感じられるお仕事

営業職や販売・飲食、イベントスタッフなど。短時間でも接客や売り上げで良い成績を残すことができれば、達成感ややりがいがあるお仕事です。

スキルアップにつながるお仕事

ITや経理関係など資格につながる事務仕事や、整体師やネイリストなど手に職を身に付けることができるお仕事。自分自身のスキルアップに繋がります。

趣味を生かしたお仕事

料理やクラフト、スポーツ関連など、自分が趣味として楽しんでいることをお仕事にする。収入以上のメリットがあります。


このように時短でも+αで得られるものがあれば、やりがいを感じられるようです。

他にも持っている資格を活用したお仕事などもおすすめです。

まとめ|パートの平均月収も参考に自分に合う働き方を見つけよう!

パート主婦は収入や働き方を調整することが多いので、目標額の設定や、やりがいとの兼ね合いが問題です。

うまくバランスを取るためには、収入の調整だけでなく、やりたい仕事を見つけるのも大切です。

今後は法改正が検討されており、103万円の壁や、130万円の壁自体が変わる可能性があります。

扶養控除の103万円は引き上げられ、社会保険については130万円以下の収入でも加入するようになる可能性もあります。

臨機応変に対応するためには、やりがいや収入アップを狙って、ひとつ上の目標を設定するのもいいかもしれませんね。

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