事務部門は、営業部門のように直接利益を上げる部門ではないため、課題改善が後回しになりやすい部門です。しかし、事務処理の滞りによって業務全体の生産性が落ちている場合もあり、実は事務部門こそ積極的に業務改善に取り組む必要があります。本記事では、事務部門の課題と解決方法を解説します。

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事務部門が抱える課題5選

事務部門が抱える代表的な課題は、以下の5つです。

・属人化が進みやすい
・担当者への負担が大きい
・細かいミスが起きやすい
・ペーパーレス化が進んでいない
・人手不足

順番に解説していきます。

①属人化が進みやすい

事務部門は、業務の属人化が進みやすい傾向があります。

業務の属人化とは、特定の作業担当者しか業務の内容を把握できていない状態のことです。

事務業務＝雑務全般というイメージがあるため、わざわざ業務を共有したり、分担したりする必要がないと考えられていることが原因で起こります。

また、人手不足による業務ひっ迫、マニュアルの整備不足、教育時間不足によっても、業務の属人化は発生します。

属人化が進むと、特定の作業担当者に業務が集中するため、責任やストレスが増加しやすくなります。

退職などで担当者が変更になった際は、業務を一から教えなければならず、混乱やミスが発生しやすくなるため注意が必要です。

②担当者への負担が大きい

事務部門は、業務量に対して担当者の数が少ないため、個人への負担が大きくなりがちです。

事務部門は売上に直結する部門ではないため、業務を重要視されにくく、新たな人材を確保しにくいことから、少数の担当者で仕事を回さざるを得なくなります。

また、事務作業はルーティンワークが多く、飽きやすい仕事でもあります。

しかし、上記のような飽きやすい仕事でもミスなく業務を進める正確さが求められるため、担当者が精神的なストレスを抱えることも少なくありません。

業務に対するストレスが大きくなると、離職につながったり、作業効率が低下したりする恐れがあります。

③細かいミスが起きやすい

事務作業では、ミスをしないように確認作業をしながら進めますが、多くの情報を扱うため、細かいミスが発生しやすくなります。

ミスが発生しやすい状況は、デスクワークが長時間続くことによる集中力の低下や、慣れによる緊張感の緩みも原因だと考えられます。

ツールを導入して、データ入力や管理、チェック業務を効率化し、担当者の負担軽減に努める必要があるでしょう。

④ペーパーレス化が進んでいない

近年、さまざまな企業でペーパーレス化への取り組みが進んでいますが、いまだに業務マニュアルや契約書、請求書などを紙で保管しているところも多くあります。

紙で保管していると、書類を探すのに時間がかかったり、収納スペースが必要になったりして余分なコストが発生し、結果的に作業効率の悪化につながります。

⑤人手不足

事務部門は、直接売上を上げる部門ではなく、営業部門を支援することで売上に貢献する部門のため、十分な予算が割り当てられず、新たな人材を確保できないことも少なくありません。

たとえ予算があったとしても、経理や財務などの業務には専門的な知識が必要になるため、そもそもの人材を確保できないケースもあります。

事務部門が抱える課題を解決するべき理由

事務部門は直接利益を生み出す部門ではありませんが、売上に直結する営業部門を支援することで、利益向上に貢献しています。

そのため、業務を見直して課題改善に取り組めば、会社全体の利益向上につながる可能性が高まります。

また、その他にも以下のようなメリットを得られます。

・業務効率化により他のタスクに集中できる
・社外との取引が迅速に進む
・従業員のモチベーションが向上する
・生産性が向上することで利益の増加につながる

順番に見ていきましょう。

①業務効率化により他のタスクに集中できる

事務部門の業務効率化に取り組むことで、リソースに余裕が生まれるため、一つのタスクに時間を奪われることなく、多くのタスクをこなせるようになります。

空いたリソースをチェック業務や修正に充てれば、業務の品質向上にもつながるでしょう。

②社外との取引が迅速に進む

業務効率化によって事務作業が迅速かつ正確に行えるようになると、社外取引もスムーズに進むため、自社の印象やイメージがより良いものになります。

社外取引における印象が良くなれば、次回以降の契約につながる可能性も高まります。

③従業員のモチベーションが向上する

業務効率化によって作業時間が短縮することで、社員の負担が軽減されるため、モチベーション向上につながります。

また、無駄なく効率的に働ける環境を整えることは、社員の心理的ストレス軽減にも影響を与えます。

結果的に、離職率の低下や職場満足度の向上にもつながりやすくなるでしょう。

④生産性が向上することで利益の増加につながる

事務部門の業務を効率化することで、会社全体の利益増加にもつながりやすくなります。

例えば、これまで事務部門が行っていた社内業務の問い合わせ対応をチャットボットによって自動化し、業務効率化を図ったとしましょう。

社員がチャット上で質問するだけで、チャットボットが自動的に回答してくれるため、事務部門は問い合わせ対応に時間を取られることなく、本来の業務に集中できるようになります。

問い合わせた社員側も瞬時に回答を得られるため、浮いた時間を他の業務に回すことができ、社全体の生産性向上につながります。

事務部門の課題を解決する方法

本章では、事務部門が抱える課題を解決する具体的な方法を5つ紹介します。

・物品やデータを整理する
・デジタルツールの導入
・マニュアルの作成・見直し
・機材のスペックを高める
・アウトソーシングや人員の補充

会社全体の利益増加につなげるためにも、ぜひ参考にしてください。

①物品やデータを整理する

物品やデータの保管場所が定まっていないと、探す手間と時間がかかるため、業務効率化の妨げになります。

作業時間を短縮して業務効率を上げるためにも、物品やデータを探す時間は最小限に留める必要があります。

物品に関しては、どのくらいの量をどのように取り扱っているかを確認し、簡略化できる保管場所を探すと良いでしょう。

データは、データベースを活用して管理するのがおすすめです。

データベースとは、必要な情報を保管しておく格納庫のことです。

業務や顧客に関する情報をデジタル化し、データベースに保管することで、探すための無駄な時間と労力の削減につながります。

②デジタルツールの導入

デジタルツールを導入することで、業務効率化につながる場合もあります。

具体的には、定型作業をRPAで自動化するケースが挙げられます。

RPAとは、ロボティック・プロセス・オートメーションの略称で、人間がパソコン上で行っている日常的な作業を、ルールエンジンやAI、機械学習を含む認知技術を活用して自動化するというものです。

単純な作業をデジタルツールに任せることで、社員のリソースに余裕ができるため、空いた時間をコア業務に充てられ、生産性向上につながります。

③マニュアルの作成・見直し

業務マニュアルの作成と定期的な見直しを行うことも事務作業の効率化につながります。

業務内容が文書ではなく、口頭での伝承になっている現場では、正しい作業内容が伝わりにくくなるため、非効率を招くリスクが高まります。

また、社員によって作業方法が異なったり、誤った認識のもとで作業が進められたりするケースもあるため、人材育成の効率が悪化しやすくなります。

業務マニュアルを作成することで、業務の品質やスピードを高められます。

社員がすぐに参照できるよう、作成したマニュアルはクラウドストレージなどで保管しておくと良いでしょう。

なお、マニュアルを作成する際は、社員の誰もが読みやすく、分かりやすい内容で作成することが望ましいです。

専門用語を多く入れると理解しづらくなるので注意しましょう。

必要に応じて図や表を入れると、より分かりやすいマニュアルを作成できるため、参考にしてみてください。

④機材のスペックを高める

業務の効率を高めるには、機材のスペックを見直すことも重要です。

スペックの低いパソコンを使用していると、何をするにも長い待機時間が発生するため、作業効率が落ちます。

処理能力の高いパソコンを導入することで、作業効率が上がるため、以前より多くの作業をこなせるようになるでしょう。

⑤アウトソーシングや人員の補充

事務業務の中には単純作業も多く含まれるため、必要に応じて人員を補充することで、業務効率化につながる場合もあります。

コア業務を行いたくても、やらなければならない単純作業が多く残っている場合、対応が難しくなります。

アウトソーシングを活用して単純作業を外注することで、社員がコア業務に集中できるようになるでしょう。

ただし、アウトソーシングを利用する際は、情報の取り扱いに十分注意しましょう。

加えて、社外の人材を利用するため、社内にノウハウが蓄積しないリスクも加味しておく必要があります。

アウトソーシングについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
【オンラインアシスタントフジ子さん】アウトソーシングとは？メリット・デメリットや契約先の選び方【わかりやすく解説】

事務部門の課題に関するよくある質問

事務部門の課題に関するよくある質問に回答します。

Q：小さな改善とは？
Q：事務の人員補充におすすめの求人メディアは？

順番に見ていきましょう。

Q：小さな改善とは？

A：小さな改善とは、普段行っている業務の負担を少しでも軽くする改善方法のことです。

改善が提案されても、改善内容が大きな提案内容であれば、実行するために複数の稟議が必要になります。

その点、小さな改善なら、稟議を複数回通さなくても実施できるため、比較的取り入れやすいです。

小さな改善を事務部門で進めるには、業務を細かく棚卸し、可視化する必要があります。

一つひとつの業務を確認し、少しでも無駄を省いて効率化できないかを検討するように心がけましょう。

なお、業務の内容を変えなくても、順番や取り組み方を変えるだけでも改善されることがあります。

Q：事務の人員補充におすすめの求人メディアは？

A：事務の人員補充には、コストを抑えて主婦・主夫人材を採用できる「しゅふＪＯＢ」がおすすめです。

主婦・主夫人材は、1社あたりにかける志望度が高い傾向があります。

そのため、応募が来たけど連絡が取れなくなった、面接に来なかったというような意欲の低い応募が集まりにくいです。

また、働く意欲の高い主婦・主夫が集まるため、採用後にすぐ辞めてしまうケースも少なく、安定的な雇用を実現できます。

さらに、主婦・主夫人材は社会人経験を積んでいることが多いため、育成コストを大幅に抑えられるのも特徴です。
即戦力で活躍できる人材を確保できるので、業務効率化が求められる事務部門に最適です。
しゅふＪＯＢの評判が気になる方は、下記の記事に口コミや評判を記載しておりますため、ご覧ください。

事務は属人化の解消やペーパーレス化が求められる

事務部門の課題と業務効率を高める方法を解説しました。

事務部門が抱える代表的な課題は、以下の5つです。

・属人化が進みやすい
・担当者への負担が大きい
・細かいミスが起きやすい
・ペーパーレス化が進んでいない
・人手不足

事務部門は、直接利益を生み出す部門ではありませんが、営業部門を支援することで、間接的に売上に貢献しています。そのため、物品やデータの整理やデジタルツールの導入、新たな人員を補充するなどして業務効率化に取り組むことで、業務の品質向上や、会社全体の利益増加につながる可能性が高まるでしょう。

なお、業務効率化に向けて人員を補充するなら、コストを抑えて主婦・主夫層を採用できる「しゅふＪＯＢ」がおすすめです。事務職・接客・販売など、様々な業種を経験した求職者が「しゅふＪＯＢ」をご利用いただいています。

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