応募が止まらない求人広告の共通点をご存じでしょうか？実は求職者が魅力に感じる求人広告には、共通して記載されているメッセージがあります。

今回は、応募が集まる求人広告の書き方をわかりやすく紹介します。また、魅力あふれるキャッチコピーやデザインを作成するためのポイントについてもまとめました。

求人広告の出し方や応募を増やすためのコツを理解したい人事担当者は、ぜひ最後までご覧ください。

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求人広告の目的

求人広告の目的は、企業が必要とする人材を効果的に募集し、自社に関心を持つ求職者を応募まで導くことです。

web広告や求人情報誌・新聞・雑誌など、さまざまな媒体で掲載される求人広告は、募集内容や条件を明確に提示します。求人広告の目的を理解し、根拠を持って広告を設計することが重要です。

求人広告にかかる費用は？4つの料金モデルを紹介

採用計画に適した求人広告を見極めるには、求人広告にかかる費用を把握することも重要です。

求人広告の料金体系は大きく4つに分類でき、企業のニーズや予算によって適する媒体が異なります。本章では4つの料金モデルを、わかりやすく紹介します。

完全無料型

完全無料型の求人広告とは、求人情報を掲載する費用が一切かからないモデルです。掲載から採用までの流れを無料で実行できるため、求人数が多く、掲載費用を抑えたい場合に適しています。

しかし、無料であるため競争が激しくなる点や、一部には有料オプションで料金が発生する場合もあるため注意が必要です。

一部無料型

このタイプの求人広告は、基本的な掲載には料金がかからず、一部のオプションや機能を有料で追加利用可能です。

有料オプションでは、求職者情報の閲覧や求人情報の優先表示などが利用できます。求人広告の露出を高めたい企業や、予算に制限がある場合に最適です。

料金プラン型

広告掲載期間や掲載媒体・掲載エリアなどによって料金が決定されるタイプです。

広告主は自社の要望に応じたプランを選択し、そのプランに基づいた料金を支払います。採用を重視する企業や、広告の効果を確認しながら予算を調整したい場合に最適です。

成果報酬型

求人広告が生み出した効果に応じて報酬を支払うモデルです。求職者からの応募が来た場合や、求職者が採用された場合などに料金を支払います。成果が発生しない場合には費用が発生しないため、費用を無駄にするリスクを減らせることが特徴です。

求人広告の4つの掲載方法

求人広告の掲載方法は、下記の4つです。

・求人サイト
・求人検索エンジン
・フリーペーパー
・SNSの求人広告枠

2021年に厚生労働省が公表した「転職時の流入経路の変化」において、求人広告サイトや求人検索エンジンが積極的に活用されていることがわかりました。

またSNSを転職活動に利用する方も増加傾向にあることから、ソーシャルリクルーティングの重要性が高まりつつあります。

参照：今後の人材サービスの展望（2021年1月19日）｜厚生労働省

さまざまな求人媒体からの流入が見られることから、求人企業は各掲載方法の特徴を理解し、ターゲットに合わせて選択することが重要です。

本章では、各求人広告のサービス例や活用メリットを紹介します。

Webサイト・メディア

求人サイトとは、企業が求人情報の他、転職ノウハウなど職探しに有益な情報を掲載するWebサイトのことです。

料金モデルは成功報酬型や完全無料型など多種多様で、求職者の属性もそれぞれで異なります。

例えば、「しゅふＪＯＢ」は主婦・主夫層をターゲットにした求人サイトで、料金プランは3種類から選択可能です。

一方、「就活会議」は就活・既卒生向けの就活口コミサイトで、掲載料はかかりません。

上記のように、メディアごとにリーチできる人材が異なるため、採用目的に適したサイト活用が重要です。

求人検索エンジン

求人検索エンジンとは、さまざまなWeb求人サイトで掲載されている求人情報を検索できるツールのことです。

求人検索エンジンの例として、Indeedや求人ボックスが該当します。

汎用型検索サービスにあたるGoogleやYahoo!に対して、Indeedなどは「求人情報の特化型検索サービス」をイメージすると良いでしょう。

求人検索エンジンは自動掲載や求人企業の直接投稿により、無料で求人広告が掲載できる仕組みを採用しています。

そのためリーチ数を増やす目的で、有料の求人広告と併用する企業が多く見られます。

フリーペーパー

フリーペーパーとは、地元の求人情報誌やタウンワーク、折込チラシ、新聞における求人広告枠などに求人広告を掲載する方法のことです。

フリーペーパーは地元付近の仕事を探している求職者へアプローチできるため、地域密着型企業の求人採用に適しています。

募集をかけたいエリアが絞れている場合は、折込チラシの利用がおすすめです。

また、2023年に総務省が公表した「情報通信メディアの利用時間」に関する調査では、60代は新聞を購読する傾向にあることがわかっています(※)。

そのためシニア求人が必要な場合にも、折込チラシを求人広告媒体として活用することで応募者の増加が期待できます。

※参照：令和４年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書 ＜概要＞（2023年6月）｜総務省情報通信政策研究所

SNSの求人広告枠

SNSの求人広告枠は、Facebookなどの求人広告が掲載できるSNSを活用する方法です。

個人で簡単に情報発信ができるように、企業アカウントで利用する場合にも簡単な操作で求人掲載が可能です。

SNSは求人掲載や応募者とのメッセージ交換など無料で利用できる機能が多く、コストを気にすることなく気軽に利用できます。

SNS全盛期の今、就活生や既卒生の多くが情報収集のためにSNSを活用しています。そのため若年層へのリーチを増やしたい場合には、SNSの活用が効果的です。

求人広告を掲載するまでの流れ

求人広告を掲載するまでには、いくつかの段階があります。

それぞれの段階を理解して進行すると求人広告の効果が高まり、求める人材の目に留まりやすくなります。

本章では、求人掲載までの流れを以下の6段階でまとめました。

1.求人内容の決定
2.広告媒体の選定
3.広告原稿の作成
4.原稿の確認
5.原稿の提出・入稿
6.広告の掲載

求人内容の決定

求人広告を掲載するために、まずは求人内容を決定しなくてはなりません。具体的には、以下のような内容です。

・募集する職種
・勤務地
・雇用形態
・勤務時間
・給与、待遇

求人内容は、応募を決める重要な判断基準であるため、熟考して設定しましょう。

広告媒体の選定

求人情報サイトや求人情報誌・新聞・人材紹介会社など、求人広告を掲載できるメディアは多数存在します。求人内容に合わせて、最も効果的だと考えられる媒体を選びましょう。若年層にはWeb媒体、地域求人にはタウン誌など、対象への訴求力を見極めることが重要です。

広告原稿の作成

広告原稿の作成では、以下のような内容を掲載します。

・求人内容に合ったタイトル
・募集要項
・応募方法
・会社情報
・福利厚生

求職者が知りたいであろう情報を盛り込み、求める仕事内容や待遇を、求職者がイメージしやすい原稿作りを目指しましょう。

原稿の確認

原稿作成が完了したら、必ず原稿を確認しましょう。

誤字脱字に注意し、求人内容が明確に伝えられているかを確認し、必要に応じて加筆・修正します。原稿に不備があると、求職者に誤った情報が伝わってしまうため、複数人でチェックすることも重要です。

原稿の提出・入稿

原稿が完成し、最終チェックが終了したら、広告媒体に原稿を提出・入稿します。

提出方法は媒体によって異なるため、提出手段や締切日を事前に確認し、間違いのないよう注意してください。

締切日を厳守するために、原稿提出までのスケジュール管理を徹底しましょう。

広告の掲載

先述したステップをすべて完了すると、最終的に広告が掲載されます。掲載日は、掲載媒体から事前に知らされることが一般的です。

広告が掲載され、応募があった際には迅速な対応が求められます。適切な対応で求職者の関心をつかみ、採用へとつなげましょう。

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求人広告に記載すべき6つの項目

求人情報が不十分だと求職者に不信感を与えかねません。

また、採用後にミスマッチが起こるリスクも高まります。

採用活動を成功させるには、求人広告に記載すべき項目を把握しておきましょう。

求人広告に記載すべき項目は以下の6つです。

・仕事のタイトルやポジション
・仕事内容や職務内容
・必要なスキルや経験
・勤務時間や勤務形態
・福利厚生や待遇
・応募方法や締切日

仕事のタイトルやポジション

求人広告においてタイトルは、募集する職種やポジションを明確にするための重要な情報です。求職者は、自分が応募するポジションを具体的に理解するために、最初にタイトルを見ます。応募したくなるような、魅力的でわかりやすいタイトルをつけましょう。

仕事内容や職務内容

仕事内容や職務内容は、できるだけ簡潔かつ具体的に記載することが重要です。具体的な仕事内容や、どのような責任を担うのかなど、求職者が仕事をイメージしやすいように配慮しましょう。仕事内容が明確であるほど、応募に対する不安は小さくなります。

必要なスキルや経験

求人広告には、どのようなスキルや経験を求めているかを、明確に記載しましょう。必要なスキルや経験が明記してあることで、求職者は自分が求められる人物像に適合しているかを確認できます。必要としている人材を具体的に示すことで、適切な応募者が集まるでしょう。

勤務時間や勤務形態

求人広告には、勤務時間や勤務形態について明確に記載することが求められます。勤務時間や勤務形態は、求職者が自分の生活スタイルに合った職場環境を選ぶために、重要な情報です。具体的な勤務時間・勤務形態を把握することで、時間管理やワークライフバランスについてもイメージしやすくなります。

福利厚生や待遇

福利厚生や待遇は仕事の満足度や生活の質にかかわるため、多くの求職者が重視している項目です。

具体的な給与や賞与・健康保険・退職金制度などが明確に記載されていることで、求職者は経済的な観点からも、働くことのメリットを感じられるでしょう。

応募方法や締切日

応募方法や締切の日時は、正確に記載することが重要です。

求職者は、どのようにして応募すべきなのか、いつまでに応募すべきなのかという基本的な情報を必要とします。

応募方法や締切日などの重要な情報が明確でない場合、応募を見送られる可能性もあるので注意が必要です。

求人広告を出しても応募がこない理由は？

求人広告に応募が集まらない理由はさまざまです。求人内容が魅力に欠ける、訴追力が低い、媒体選択のミスなど、いずれの問題も重大な影響を及ぼします。

求人広告を出しても応募がこない理由は、以下の3つです。

・求人内容が魅力的でない
・広告の訴求力が弱い
・媒体選択が適切でない

理由とともに対策も併せて紹介します。

求人内容が魅力的でない

掲載された職種や業務内容が単調であったり、給与や待遇が標準より低かったりする場合、求職者にとっては魅力がなく、応募者を集めるのが難しいでしょう。

求人内容を魅力的にするには、業務内容のバリエーションを増やす、適切な給与を提示するなどの改善案を検討する必要があります。

広告の訴求力が弱い

応募要項がわかりにくい、募集対象や応募条件が明確でないなど、求職者に対するメッセージが伝わりにくい広告は、訴求力がありません。

求人広告の訴求力を上げるためには、明確でわかりやすい表現を使い、求職者が求めている情報を正確に提供することが重要です。

媒体選択が適切でない

求人媒体の選択が適切でない場合、ターゲットとなる求職者にメッセージが届かない可能性が高くなります。

例えば、若年層を対象とした求人広告は、新聞に掲載しても最大の効果は得られないでしょう。

ターゲットとなる求職者が利用する媒体を、よく分析して把握しておくことが重要です。

魅力的な求人広告を作る際のコツやポイント

魅力的な求人広告を作成するためには、キャッチコピーやビジュアルを工夫し、募集対象を明確にすることが大切です。

求職者の関心を引き、応募を促すために、魅力的な求人広告作成のコツやポイントを3つ解説します。

・キャッチコピーの工夫
・募集対象や応募対象の明確化
・デザインやビジュアルの工夫

キャッチコピーの工夫

簡潔かつインパクトのあるフレーズで、会社や職種の魅力を伝えることが重要です。以下のような具体的なキャッチコピーにより、職場をイメージしやすくしましょう。

「在宅勤務やフレックスタイムで、自分らしく働けます」
「英語力を活かせるグローバルな職場環境で、一緒に成長しましょう」

キャッチコピーの作り方については「魅力的な求人・採用のキャッチコピーを作成するには？文章のコツや例文も解説！」の記事でも詳しく記載していますので、併せてご覧ください。

募集対象や応募対象の明確化

求職者にとって、自分が応募できるか判断するためには、募集対象や応募条件を明確にする必要があります。

年齢や学歴・経験など、必要な条件を明確に示すことにより、何を求められているかが把握でき、応募するか否かを判断しやすくなるでしょう。

デザインやビジュアルの工夫

求人広告のビジュアルは、求職者の関心を引きつけるための重要な要素です。

業務内容や職場の雰囲気・会社のイメージを伝えるために、写真やイラストを活用することをお勧めします。写真の鮮明さや明るさには注意し、できる限り魅力をアピールできるよう工夫しましょう。

求人広告の参考になる書き方テンプレート

求人広告の書き方は、求職者が応募する際の印象に大きく影響を与えます。以下のテンプレートを参考にしてください。

【企業名】例：株式会社◯◯

【職種】例：プロダクトマネージャー

【仕事内容】例：新製品の企画からリリースまでを統括

【必要スキル・資格】例：プロダクトマネジメント経験3年以上、ビジネス英語

【求める人物像】例：新しいことにチャレンジできる方、グローバルに活躍したい方

【勤務地】例：東京都中央区◯◯

【給与】例：年収600万円〜800万円（経験・能力を考慮）

【福利厚生】例：各種社会保険完備、フレックスタイム制度あり

【応募方法】例：エントリーフォームに必要事項を記入し送信

【締切日】例：〇月〇日（書類の場合は消印有効・必着なども明記）

求人広告会社・代理店のおすすめ

まずは、おすすめの求人広告会社を紹介します。

・doda：転職意欲が高い20代～30代の利用者が多く、希望条件に合う人材とマッチングしやすい
・リクナビネクスト：日本最大級の約1,000万人にのぼる登録者数を誇り、多様な人材へリーチできる
・マイナビ転職：東京や大阪の大都市圏に加えて、東北や九州地方などのエリア採用にも強い

上記の求人広告会社は、業界・業種を問わず幅広い求人に対応。

求人掲載が豊富なサービスとして多くの求職者に認識されているため、マッチングのスピードが早く採用までスムーズに行えます。

続いて、おすすめの求人広告代理店を紹介します。

・株式会社アド・イーグル：株式会社リクルートホールディングスのトップパートナーとして、さまざまな紙／Web媒体を取り扱う
・株式会社クイック：建設や医療など幅広い分野で専門サイトを運営し、各業界でトップクラスの認知度と集客力を誇る
・株式会社ONE：400種類以上の媒体を取り扱い、ハイスペック人材や短期の派遣社員まで幅広い採用に対応する

なお各会社・代理店の詳細については、「おすすめの求人広告会社ランキング | 求人媒体選びのポイント3選」に掲載しています。

求人広告に関するよくある質問

最後に、求人広告に関するよくある質問を2つ紹介します。

・無料の求人広告で十分？
・自社に適した求人広告会社・代理店の選び方は？

どちらの質問も、自社に合う求人広告の掲載方法を選ぶ際に役立ちます。求人募集の掲載手段に関する知見を深めたい方は、それぞれご覧ください。

Q：無料の求人広告で十分？

A：無料の求人広告は採用コストを抑えたい、または複数の求人方法を試したい場合におすすめです。

無料で利用できる求人広告は、幅広い求職者にアプローチが可能です。

ただし企業側から求職者へメッセージを送れる「スカウト機能」は基本的には有料のため、特定のターゲット層を狙って広告を出す場合には不向きといえます。

また基本的に自社で求人広告を管理・運用する必要があり、求人広告の原稿作成にノウハウが必要です。

アプローチ方法やノウハウのデメリットが懸念事項にならない場合には、無料の求人広告で十分です。

なお、おすすめの無料求人広告については、「無料で掲載できる求人広告サイト20選｜効果の出し方・応募を増やす方法とは？」をご覧ください。

Q：自社に適した求人広告会社・代理店の選び方は？

A：採用目的とターゲットを明確にし、求める人材を採用しやすい代理店・会社の選択が重要です。

まずは必要とする人材像を明確にし、それにマッチする広告会社を選ぶことで、採用活動の効率が大幅に向上します。

自社の採用課題を分析し、それに対応する採用支援がある広告会社を選べば、効率的に採用活動を進められます。

求人情報サイトや業界特化型の求人サイトなど、多種多様な求人媒体から自社のニーズに最適なものを見つけるには、媒体ごとの特性を理解することが大切です。

まとめ： テンプレートを参考に魅力的な求人広告を作成しましょう

本記事では、求人広告の作成における重要なポイントから具体的なテンプレートまでを解説しました。

求人広告の目的や費用モデルの選択、広告作成の流れや魅力的な広告の作成方法など、求人応募数や応募の質を向上させることが期待できるでしょう。

本記事を参考に、魅力的な求人広告を作成しましょう。

また、主婦を対象とした求人の場合は、専用の求人サイトである「しゅふＪＯＢ」を活用することをおすすめします。

自分自身で求人広告を作成することにもメリットはありますが、専門家に依頼して作成してもらうことも、有効な選択肢となるはずです。

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