雇用管理・マネジメント

パート・アルバイトの雇用手続きに必要な3つのポイント

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今やどんな業種でも活躍している主婦層のパートタイマーやアルバイト。

採用するにあたって、契約書類や事務処理に必要な準備がたくさんあります。

一般の従業員で足りない部分を補うといったイメージの強いパートですが、実は一般の従業員と同様に労働基準法などの法律の適用があるのです。

当記事ではパート・アルバイト雇用にあたって知っておくべき情報だけでなく、契約更新後の注意点についてもまとめました。

抜け漏れが発生してトラブルとないよう、雇用にあたってのポイントを確認しましょう。

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採用前に確認すべきこと

地域別最低賃金

最低賃金とは、国の法律が決めた最低限度の賃金です。
パート・アルバイトスタッフを採用する場合、この額以上の賃金を労働者に対して支払わなくてはなりません。

最低賃金には、以下の二種類あります。

・地域別最低賃金(都道府県ごとに定められた最低賃金のこと)
・特定最低賃金 (国で決められた特定の産業に対して、地域別最低賃金よりも高く設定する必要がある最低賃金)

上記の中でより高い額の最低賃金が最終的に適用され、毎年10月に改定されるものになりますので、最新情報のチェックが必要です。


雇用手続きの準備で要チェックな3点&注意点まとめ


雇用手続きにおいて必ず押さえておくべき準備は以下の3つになります。

必要なこと 目的
(1)労働条件通知書を通知する 労働条件通知書を通知する◎お互いが労働条件に納得するための準備
(2)労働保険・社会保険の手続き 採用したパートスタッフを各保険への加入させるための準備
(3)就業規則の届け出
※今回が初めてのパート・アルバイトスタッフの採用になる場合
パート・アルバイトスタッフの働き方や希望と合わせるために、正社員と条件を分ける必要がある項目をルール化する準備。

 


正社員との「待遇差」を生まないように気を付けましょう
パート・アルバイトに関しては「パートタイム労働法」という「正社員との格差をなくす」ことを目的に作られた法律が設けられています。

見落としがちで差が生じてしまいやすい、次の3点は特に気を付けましょう。

待遇差が禁止の項目例 具体例
賃金 基本給・昇給・賞与など
福利厚生 教育訓練・利用できる設備
休暇 有給休暇・慶弔休暇・病気休職など

 



パートの入社が決まったら


ここからは、実際に入社するまでに必要な書類や手続きに関して注意すべきポイントをご紹介していきます。
※赤字をクリックすると、該当項にジャンプします!

(1)雇用通知書(採用通知書、労働条件通知書)を用意する
(2)労働保険・社会保険の手続き
(3)就業規則の作成


(1)雇用通知書(採用通知書、労働条件通知書)を用意する

「労働条件」を通知するにあたり、賃金や労働時間などを書面で明示しなくてはなりません。

その内容を記載するものとして、「雇用契約書」や「採用通知書」が使われています。

雇用契約もとい労働の契約は口頭で成立するもので法的な書面締結の義務はありませんが、労働者へ「労働条件の明示(通知)」することは労働基準法で定められています。

この雇用契約書に、労働条件の明示の役割を持たせている企業もあります。

必ず明示が必要になる事項 詳細
契約期間 労働契約の期間契約期間の定めがある場合は、契約更新の判断基準
業務内容 就業の場所・従事する業務の内容
就業日程・時間帯 始業・就業時刻、所定労働時間を超える労働の有無休憩時間、休日、休暇、交代制勤務をさせる場合は就業時転換に関する事項
給与 賃金の決定・計算・支払いの方法、賃金の締切・支払いの時期に関する事項
退職に関するルール 退職に関する事項(解雇の事由を含む)
昇給に関するルール 賃金を昇給するタイミング(署名で明示する義務はない)

<参照>有期契約労働者の雇用管理の改善に関するガイドライン/労働局


労働条件通知書は無料でダウンロードできます
労働局ではワード形式の労働条件通知書の雛形を公開されています。

自社にまだフォーマットがない場合、改良を検討している企業様は王道のこちらを活用してみてください。
【労働局発表の雛形ダウンロードはこちら】労働条件通知書(word)


(2)労働保険・社会保険の手続き

労働保険とは労災保険と雇用保険の総称で、社会保険は健康保険と厚生年金保険の総称です。
「労働保険」「社会保険」共に加入の条件が決められており、以下の条件を満たしたパートスタッフが加入対象となります。

労災保険の被保険者(原則)
全ての被雇用者が適用
雇用保険の被保険者(原則)
・勤務見込み日数 31日以上雇用されることが見込まれる者
・勤務見込み時間 一週間の所定労働時間が20時間以上
健康保険の被保険者(原則)
国、地方公共団体または法人の事業所、あるいは下記の業種(製造業、土木建築業、鉱業、電気ガス事業、運送業、清掃業、物品販売業、金融保険業、保管賃貸業、媒介周旋業、集金案内広告工業、教育研究調査業、医療保険業、通信法同業など)であり、
常時5人以上を雇用する個人事業所では強制適用となっており、それらの適用事業所で働く労働者
厚生年金保険の被保険者(原則)
上記、健康保険と同様

雇用保険の適用対象となる労働者を初めて雇い入れるとき
保険関係成立に関する手続を済ませた後、事業所を管轄するハローワークに「雇用保険適用事業所設置届」、「雇用保険被保険者資格取得届」を提出しなければならないことになっています。

項目 加入条件
雇用保険、健康保険、厚生年金保険 1週間の所定労働時間および1カ月の所定労働日数が、常時雇用者の4分の3以上であること
雇用保険のみ、下記の全てを満たせば加入
・勤務時間 週の所定労働時間が20時間以上であること
・給与 賃金月額が月8.8万円以上であること
・雇用期間 1年以上の使用されることが見込まれること
・企業規模 従業員501名以上(厚生年金の被保険者数)の勤務先で働いていること
・身分 学生でないこと

※「従業員数が500名以下だが社会保険への加入が労使で合意されている場合」、企業規模関係なく加入が可能です。

<参照>短時間労働者に対する厚生年金保険等の適用拡大について/厚生労働省・日本年金機構
<参照>労働条件通知書(一般労働者用;常用、有期雇用型)/労働局
<参照>有期契約労働者の雇用管理の改善に関するガイドライン/労働局


各種保険の提出先は?

種類 提出先
労災保険 労働基準監督署
雇用保険 ハローワーク
健康保険 協会けんぽ
厚生年金保険 年金事務所

(3)就業規則の作成

「就業規則」とは、次の2点が盛り込まれた会社の規則集になります。

・ 労働者が職場で働くうえで守るべき規則
・労働条件についての詳しい内容が盛り込まれた会社ごとの規則

職場で常に10人以上の従業員を雇用している会社については必ず「就業規則」を労働基準監督所長に届け出を出すことが労働基準法で定められています。(労働基準法第89条)

就業規則の届け出がないと法律違反となり、30万円以下の罰金に処せられる場合もあるので注意が必要です。

作成において悩まれる際には、厚生労働省がモデルとなる就業規則を参考にされる、または社会保険労務士に相談することをおすすめします。


パート・アルバイト向けの「就業規則」も制定を
一般的には「年次有給休暇の付与日数」など、休暇や賃金制度について、包括的な内容の規則を設けています。

特に「パートタイム労働者」に関しては労働時間や日数などが正社員と大きく異なる場合、「転勤の有無」まで同じルールを適用してしまうと、パートの働き方や希望と合わなくなってしまうことがあります。

これらを回避するためにも、することが必要です。


採用決定後、求職者に提出を求める書類とは


ここでは実際にダウンロードいただけるサンプルをご用意しました。

ぜひ必要に応じてご活用ください。

誓約書、同意書、各種申請書

✓ 住民票記載事項証明書

✓ 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書

給与振込先届 ▶Wordファイルのダウンロードはこちら

通勤交通費申請書▶Wordファイルのダウンロードはこちら

✓(貴社が用意した)入社誓約書
入社誓約書 ▶Wordファイルのダウンロードはこちら
就業規則を守ることに同意してもらうための書類です。

会社にとって従業員とトラブルになった際に、就業規則に同意がなければ規則に反しても良いと解釈されるおそれがあるので、入社するにあたり会社の決まり事を守るという同意を得ておきましょう。

✓ 個人情報取り扱い同意書
個人情報取り扱い同意書 ▶Wordファイルのダウンロードはこちら
提出した履歴書や職務経歴書の行方を気にする人が増えています。

個人情報に対する意識が高まっているいまの時代、適切に扱い、しっかり管理をしましょう。入社後・退職時にトラブルとなることを防ぐためにも、当書類の提出を求めることをおすすめします。


マイナンバー関連

平成27年10月以降、全ての国民にマイナンバー(個人番号)が通知され、「マイナンバー制度」が始まりました。

12桁の番号は、平成28年1月から役所の様々な手続きに利用されるようになります。

この制度により全ての会社は規模に関係なく、正社員・パート・アルバイトの従業員、その扶養家族のマイナンバーを取得する必要があります。

・マイナンバー提出依頼書 ▶Wordファイルのダウンロードはこちら

・マイナンバー提出書(本人用) ▶Wordファイルのダウンロードはこちら

・マイナンバー提出書及び委任状(扶養家族用) ▶Wordファイルのダウンロードはこちら


特定の条件を満たす採用の場合

フルタイム勤務の仕事のみ、追加で提出を求めるもの
✓ 雇用保険被保険者証
✓ 年金手帳

仕事によって提出を求めることができるもの
✓ 健康診断書
✓ 資格免許証、合格証明書類

採用後の「あるある」質問と対処

パート・アルバイトの有給休暇の定めは?

有給休暇取得の権利発生の要件は、以下の2つ。

・雇い入れの日(起算日)から6か月以上経過
・全労働日数の8割以上出勤(出産・育児・労災・有給取得を除く)

週所定労働日数が4日以下かつ、週所定労働時間が30時間未満の労働者の付与日数は、労働基準法で下記の通りに定められています。


残業が発生したら?

労働時間が「週40時間・1日8時間(休憩を除く)」を満たさない場合は、通常の時給金額で計算すれば大丈夫です。

その際の勤務時間単位は企業ごとにことなります。(10分、15分、30分単位が主流)

例えばオフィスワークで、
“普段は残業が基本発生しないが、最後に取った電話の内容次第でシフト時間を超える可能性がある”

という場合は、その仕事が終わったらすぐ退社できるため、(労働者も基本すぐ退社したい傾向が強い)10分単位の企業が多い傾向です。

パート職でも、契約内容を問わず上記の労働時間を超えた場合、フルタイムで働く人と同じ、規定の割増賃金(普段の賃金の2.5割増)を支払わなければなりません。

この場合、勤務時間単位は1分となりますので気をつけましょう。

雇用を維持するには

mother and daughter are both close

雇用を維持するために必要な休業補償に関する情報をまとめています。


社会保険料の納付猶予の特例

新型コロナウイルス感染症の影響により事業等に係る収入に相当の減少があった事業主の方にあっては、申請により厚生年金保険料等の納付を1年間猶予することができる特例制度が令和2年4月30日に施行されました。

納付の猶予(特例)が認められた場合は、厚生年金保険料等の納付が納期限から1年間猶予され、その間の延滞金は全額免除となります。

【日本年金機構特設ページはこちら】
新型コロナウイルス感染症の影響による納付の猶予(特例)


雇用を守ることに繋がる、各種助成金について

最後に


いかがでしたか。
パートの雇用では正社員と異なる準備項目が多いため、見落としや対応漏れがないようしっかり準備をしましょう。

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監修

勝川 秀興氏((勝川社会保険労務士事務所 代表))

助成金活用を強みとし、設立以来2名から200名規模まで様々な業種の企業様へ、
助成金を徹底活用するためのコンサルティングや、株式会社ビースタイル主催のセミナーなどで講師もしている。

署名

【運営】株式会社ビースタイル メディア        しゅふJOBパート 活用ノウハウ編集部

主婦の「働きたい」と企業の「採用したい」をおつなぎするために、
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しゅふJOBパートは、主婦雇用に向き合い続け約20年の実績を持つ
ビースタイルグループの一員です。

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